近年のm.o.v.eらしい全編渡ってバッキバキなシンセ音が際立つ楽曲が揃いつつも、今までのm.o.v.eとは一線を画している印象を抱かせる、ある意味で異色のアルバム。
『anim.o.v.e』はもちろん、前オリジナルアルバム『Humanizer』と比べても、その変貌振りには驚愕しきり。
『Gamble Rumble』『SPEED MASTER』『BLAZABILITY』などm.o.v.eが得意としているユーロ傾向の楽曲はナリを潜め、今作は数多のジャンルのダンスサウンドを厳選し集めて煮詰めまくった、m.o.v.e流ダンスサウンドフリーク御用達ともいえる濃厚な仕上がりになっています。
巷では聴けば聴くほど良さが分かる楽曲のことを「スルメ曲」と評する向きがあるようですが、それに則るとすればこのアルバムはまさに「スルメアルバム」なのではないかと。
一度聴いたのみではおそらく従来ファンでも拒否反応を示しかねないほどヘビーな楽曲が勢揃いですが(事実私も☆5を付けておきながら当初はおもっくそ拒否反応を示してました)、それでもなお同じ楽曲を何十何百回と聴き続けるド変態…もとい愛好者であれば、このアルバムのリピートに対する強さと、個々の楽曲の持つ魅力・出来の良さが滲み出てくる様を感じられるのではないかと思われます。
『Dream Again』『Never Regret』『INSOMNIAC』は特にお気に入り。
ミドルテンポの楽曲が構成の軸となっているので刺激が足りないと感じる人も居るでしょうが、テンションの激しい上下動が無い分、上述したように楽曲のヘビーさに慣れてしまえば全体の流れとして非常に均整が取れていて聴いていて疲れることもない、品質よいダンスミュージックが揃った良盤なのではないかと思います。
連載が終わった時は「えっ?!」って感じだったけど、やっと少しスッキリしました。後半ほんとに現実と夢が交差するが如くストーリーがとても上下巻で収まりきれず急に終わった感じがして残念だったけど、この画力や世界観はやはりこの作者ならでは!ちょっと贔屓目もあるけど、やっぱり好きです。
ありがちで大風呂敷な設定、強引な展開、さまざまなアラやツッコミどころはあれど、このドラマにはドラマとして欠かせないスリリングさや喜怒哀楽を伴う感動が丁寧に、かつきちんと描かれている。ドラマとしておもしろい。
キャストも主人公の
反町隆史、志田未来、
加藤あい、渡辺哲、瀬川瑛子、児玉清 等それぞれのキャラクターがよく際立ち、好演している。
特に志田未来、悲しい過去と不治の病を抱える鼻につく生意気な娘を演じつつも、時折見せる人間としての弱さや未熟さ、悲しさ力強さを表現するその演技はまさに絶賛に値する。視聴者を引き離しつつも、共感させ心を掴んでいる。そのバランスの見事さ。
このような「きちんとしたドラマ」はもっと評価されるべきである。