小泉・竹中構造改革路線の担い手の一人であり、秘書官として竹中に付き従った元通産官僚の仕事術・処世術・生き方論といったところの一冊である。 既得権益で固まった強固な地盤の上に存在する永田町と霞ヶ関に、竹中流「改革」の地殻変動をもたらした竹中チーム仕事術を平易な文体と見出し、編集術で20〜30代の読者を対象に普及しようとする試みか。 著者の岸博幸自身は、坂本龍一との交際等々、多芸多才にして旧来の官僚像からも政治人間像からも遠い。 今後も繰り返し名称も衣も変えながら復活するであろう竹中流「改革」に備え押さえて置いても良い一冊である。
警告の中身は、このままでは無料に引きずられて、お金を掛けて作るコンテンツ制作者とジャーナリズムが著しく衰退するということ。それで、政府は座視せずにその対策をとるべしというのが政策的な提起として出てくる。
最近、こういう指摘は多いのでめずらしくはないが、かなり急進的な主張もあっておもしろく読める。 また、元通産官僚で竹中平蔵氏の秘書も経験したようであるが、そのことはこの本の価値とは無関係ではなかろうか。プラスにもマイナスにもなっていない。
グーグル、amazonが大好きでインターネット拡大を大歓迎する人も一度は読んでみるべき書だと思う。
|