20世紀を代表する作家、のむらしんぼの最高傑作との呼び声も高い超大作。
現代の大量生産―大量消費社会に警鐘を鳴らし、現代社会の危機的状況を打破するには生活レベルでの根本的な改革が必要なのではないかと主張するメッセージ性の強いストーリー。
キャラクターに徹底した
節約・省エネを実行させ、読者に危機感を募らせる手法は見事である。
物語は荒廃した現代社会に生きるひとつの家族を中心に構成され、作品の重要なテーマとして「家族愛」が美しく描かれている点も見逃してはならない。
また、著書の中で紹介される「
節約術」は一般家庭でも十分に実用可能なアイディアが中心となっており、実用書としても一級の評価を得ている。
著者の才能は驚くべきほど広範囲に及び、重厚なテーマを持った本作品を子供から大人まで誰にでも気軽に読める娯楽作品に
仕上げている。
メッセージ性と娯楽性の融合を実現させたという点では間違いなく現代文学の最高傑作である。