8本も入ってこのお値段。買うしかない。
エドガー・G・ウルマーは1904年ウィーン出身で
ハリウッドで活躍した異色のユダヤ人映画作家。B級映画の帝王にして独立プロ作品を量産したことから、その後、
フランスのヌーベルバーグにも多大な影響を与えたと言われる。1972年没。
『映画の國』というサイトによれば、実はチェコのオロモウツで生まれだそうで、2006年生誕103年に当たり、9月14日から17日まで、エドガー・G・ウルマーに関する初の学術会議「ウルマー祭」がオロモウツのパラツキー大学アート・センターで催されたそうである。
だから近年、やたらとウルマー作品の再上映やソフト化が多かったのか。
日本にも戦後、1948年作の『カーネギー・ホール』(日本盤DVDあり)などが当時、公開されており、高評価も得ているので、比較的知名度はあったものの、生涯に128本も映画を作っているのに、映画評論家の筈見有弘氏をして『キネマ旬報 世界映画人名辞典』(1975年発行版)のウルマーの項で「約35本しか明確ではない」と言わしめていたぐらいだから、いかに謎に包まれた映画作家であったかがわかる。
作った映画の中には、
ニューヨークで
ウクライナ人や
アルメニア人、ユダヤ人などのために作った珍しい独立プロ作品もある。
本セットの中にもアフリカ系アメリカ人のために作った独立プロ映画が収録されている。これは貴重だ。
こういうところがユダヤ人作家ならではで、この作家の特徴が最も現れている部分だろう。
その映像作りのセンスは、ムルナウに師事したということから、
ドイツ表現主義直流であり、低予算ながらモノクロ映像に極めて印象的な場面の数々を作り出しているという。
本作にも収録された『恐怖の回り道』は後続の犯罪映画に多くの影響を与えており、近年では(でもないか、もう)オリバー・ストーンの『Uターン』などもその一つだ。
小子は小学生時代にTVで見た『宇宙のデッドライン』(原題名Beyond the Time barrier 1960年作)という映画によってトラウマに陥らされた記憶が今でも鮮明だ。この映画のことを実に長いこと探し続けたが、なかなか特定することができなかった。というのも、同作は日本では劇場公開されていなかったからだ。20年ぐらい前に深夜枠で同作が再放送され、漸くその際に再見したときにはさすがに笑えたが。
というわけで、今見ると笑える陳腐なBクラス作品のオンパレードのセットとなりそうだが、まあ好事家だから、すでに買うことは決まっている。
到着した。ひどいなこの画質。こんなマスターしか残っておらんのか?
ウィル・スミスのファンで、ワーナーのブルーレイということで期待せずに購入しましたが、再生してビックリ。
映像はいつものVC-1コーデックでなく、AVC だったので驚きました。画質も鮮明でキメ細やかで、クッキリしてます。
久々の旧作高画質に満足しました。
映画自体は好きな作品です。人の女を寝取った男(k・コスナー)の顛末記です。敵役のJ・ハックマンがなんとなく可哀想にもなります。サスペンスとしては、まあいい出来の部類ではないでしょうか。
ただ~し!日本語吹き替えがないのが残念。昔購入した、自分が持っているDVDにはちゃんと入っているのに。ちなみに、コスナーの声は、大塚芳忠さんです。中古ショップでもたまに見かけるので、吹き替えがいい人は探してみましょう。