第4話「はじめての、プール」第5話「はじめての、みんなでお風呂」が名作過ぎます。第4話では、そろって水着で新聞配達に行き、第5話では銭湯ではしゃぐのですが、特に西田はるかがいい仕事しています。旧式スクール水着を売っていない事に真剣に抗議したり、銭湯で他の女の子の世話(笑)をしようと制作サイド共々頑張ってくれます。
アグネス・チャンや野田聖子が推し進める悪法「児童ポルノ法」により、マンガ・アニメ共々厳しい状況に置かれていますが、屈することなく己の信念を貫き通す西田はるかとそんなアニメを放送し続けるテレビ東京に拍手を送りたいと思います。
DISC 1(キャラクターソング)
1.虹色ニュース/中町かな
2.ペカっと 朝顔スマイル/天野咲妃
3.甘味のち快晴/北岡ゆめ&南ゆうき
4. Where is gold?/東ひなた
5. LOVE萌え呑み/西田はるか
6. 友情宣言←ジュースで乾杯☆/久地院美華
7.最新ニュースを待っててね。〜風新新聞専売所のテーマ〜/風新新聞専売所員with久地院美華
8.ビキニはすぐにペロンペロン♪/西田はるか
9.夏はやっぱりプールでしょ♪/北岡ゆめ・南ゆうき・東ひなた
10.それが水着♪/西田はるかwith北岡ゆめ・南ゆうき・東ひなた
11.代理は鬼♪/北岡ゆめ・南ゆうき・東ひなた・西田はるか
12.働く少女♪/働く少女達
ボーナストラック
13.だいじょうブイ/中町かな
(公式HPより引用)
ペロン〜で衝撃したミュージカルな曲々は牧野信博さんという方の担当でした。CMなどでも活躍されているようでして、そう聞くとプールの回での「夏はやっぱり〜」のフレーズはいつか聞いたことあるようなないような…。
新録ですが、曲良い!楽しいです。セリフを含んだ曲が多いですが、構成が良く違和感なく聞けます。アップテンポ多めです。
なによりキャラの声、良いですね。キャラが活きているというのは当たり前といえばそうですが、こんなに曲に映えるとは。
CD二枚目は橋本由香利さんによるBGMサントラ。これが丁寧なつくりでセンス溢れた良曲。演奏にもこだわっています。特にピアノ。はっと惹きこまれる美しさです。
いっぱい楽しい二枚です。
最近の流行りもののようにレズビアンのカップル(ゆうきとゆめ)がいたり。それもカムフラージュなのだと思いますが、それがなければ万人向けの癒し系アニメに見えるのでしょう。はるかの少女愛は作品バランスを危うくするものではなく心地よいお約束で本作がかぶる
仮面。堀江由衣のハジけた演技は白眉と言えるほど。温もりのある作品で私にはこれと言って批判すべきは見当たりません。独自性はある作品だと思います。様々な世代の他人が同居し新聞配達業を営む。主人公中町かなを始め個々人の背景は曖昧にぼかされている。この作品が長閑なのは規則から解かれているからでしょうか。新聞配達は規則的なお仕事かと思いますが、本作では業務に奔走する日常は描かず、学校という学生には比較的規則を伴う時間の描写も少ない。むしろ祖母を亡くし天涯孤独になった直後のかなの目線で見た日常は毎日が初めてで新鮮な驚きに満ちている。見た目は小学生にしか見えないかなは中学一年生です。住み込みで働きながら学校にも通うかなの心に刻まれていくのは、友達の美華ちゃんやふうしん新聞の仲間たちと過ごす何気ない時間。思い切りふざけたり、家族同様の思いやりを知る彼女たちも、互いに踏み込んではいけない部分を自覚しているように見えます。裏を返せばやっぱり他人であり触れられない世界を感じてもいるのでしょう。でもそういう感覚を言葉とかにするわけじゃない。どうしたって必要なほんの少しの他人行儀は孤独の在処を疼かせます。だから余計に相手を思い本当の家族にどうしたらなれるかと考えるものかもしれない。というようなことを想像させる距離感が彼女たちの関係なのではないかと。
ドタバタ面白可笑しい日常の背景に一所懸命な愛しさが脈づく。そう公言するのを躊躇うようなシャイな美学が百合や少女愛という不釣り合いに見える設定を稼働させているようにも見えたり、見えなかったり。
日本画家の大家の内弟子であり、同時に愛人扱いで体をいいようにされている主人公・紗希。
タイトルにある「贄」の語感も相まって、隠微な愛憎劇を予想していましたが、結構あっさりめ。
仕事で屋敷にやってきた空間プロデューサーなる男に紗希が恋をし、師の束縛から抜け出そうとするのですが、この彼がどうも間男的で今一つインパクトに欠けました。何と言うか…三人とも執着や情熱といったものが伝わってこない、弱い感じがして。おとなし過ぎる。
ラストも割とあっさりしています。
同じ水原さんの日本画家をモチーフとした作品に「黄色い花」という短編がありましたが、そちらの方がドロッと理不尽で暗く後をひきました。
ただ、肉体的束縛や痛みもさることながら、精神的な抑圧や個性の抹殺がいかに人にダメージを与えるのか、という展開には激しく同感しました。