まず、第一話冒頭の戦場シーンや、裸になった
坂口憲二の性行為シーンと、とてもプライムタイムのお茶の間に流れる日本のドラマとは思えない、映画的な作りからして引き込まれました。
そして手術のシーンですが、これは「白い巨塔」等の実績のあるフジテレビならではのリアルな描写で、
坂口憲二が演じる朝田龍太郎が切開した傷口から直接手を入れて、患者の心臓を揉んで甦生させるシーンなど、下手したらグロい描写になりそうなのが、患者の命を救う崇高なシーンになっていて、日本の歴代の医療ドラマの中でも名作の一つだと思います。
それと、
坂口憲二は原作コミックの朝田とはビジュアルは違うのですが、このドラマにおいては坂口以外の朝田は考えられないくらいハマっていて、渾身の演技だったと思います。背中の龍の形をした傷を視聴者に見せるためか、裸体を晒すシーンが多かったのですが、
坂口憲二という俳優の、肉体美を含めた造詣の美しさを最高に引き出した演出だったんじゃないでしょうか?
また、彼の強い意志を感じさせる、或いは内面の哀しみを滲ませる目の演技は、今までの彼には無い、ベストな演技だったと思います。彼の俳優としての新境地を切り開いた作品ですね!