帯や、あおりに「おっさん救済物語」とありますが、
絶対に嘘です、むんこさんの別の意味合いで書かれたとても良いストーリーです。
だって愛してるの頃からの名脇役畑中氏の行動の内側がこれでよくわかります。
（謎めいた行動はココが原点だった）
毎号の扉絵、後書きすべてにいろいろ詰まってる
一冊です。
むんこさんファンなら必読!

来華も竹田も他のキャラ達もイメージ通りの声。
特に悠木碧さんCVの来華は適度に淡々として、少し眠そうな話し方がイメージ通りでした。

内容も『らいか・デイズ』のいいトコロどりです。
トラック１　キャラ紹介的な内容、竹田くんがいい味だしてます。
トラック2　浦部さんが転校してくる〜浦部祖母の手術エピソード。財津先生がかっこいいです。
トラック3　来華ちゃん祖父母の家へ一人旅。スナックのエピソードあり（笑）。
トラック4　原作どおりのマラソン大会。
トラック5　バレンタイン　これもほぼ原作通り。
トラック６　春菜と竹田　公園で微笑ましいデート。
トラック7　キャストトーク
本当に良い内容だっただけに、もうちょっと聞いていたかった（物足りない）気がします。

竹田のひねくれ方が非常に原作通りで、微笑ましい。だけど、家事の鉄人っぷりがあまり出ていなかったのが、少し残念。
小学生の世界って本当に学校（塾）と家庭だけなんですよね。
学校ではパーフェクトな来華ちゃんもおうちでは普通に小学生。
竹田は学校では万年２位（充分ｽｺﾞｲけど）でかませ犬、家庭では同級生たちの誰よりも（本当にスゴイ）大人な顔をもっている。
でも来華には「学校で勝ちたい」男心。年相応にひねくれていますが、本当にいい男です。

原作と同じくらいドラマCDも、竹田の意地と優しさにジンときました。
ファンならきっと楽しめます。

個人的には竹田家のエピソードも採用して欲しかったです。

　若くして未亡人となった美代子。愛しのダーリンの両親と三人で暮らす事になりますが、この義父母がクセ者。美代子を悲しませまいとの思いもあるのでしょうが、朴訥な容姿からは想像もつかないくらい多芸でアクティブ。場合によってはご近所の方々(当然クセ者多し)を巻き込んで日々をアクティブに過ごしていきます。当然、美代子もアクティブです。

第１６巻の作中季節は晩秋から冬。
それは分かっていたので敢えて１２月までとっておいた。
冬に読む、冬の歳時記、むんこ仕立て。実に素晴らしい。

連載開始から１０週年ということで、キャラも増えたし、その掘り下げも進んだ。
大半の読者は、誰がどんなキャラクターか了知している。
そのキャラを生かした攻めた笑いと言うか、イイハナシと言うか、筋立てや世界の共有感もあって非常に楽しい。
縦割り活動メンバーの１年生、ウェートレス女子高生、漫画家志望の男子、モヒカン頭のヘビメタ好青年。
はなまる町の彼ら彼女らを実に上手く使っている（ヘビメタ好青年は本当に良いキャラだなぁ）。
いわゆる磯野時空だけどキャラの拡大と掘り下げは続く。それが面白さに転換できているので、まだまだ行けると思う。

色々なキャラが活躍する分、どうしても竹田君とらいかの絡みは少なくなるけど、大丈夫。
バレンタインのエピソード等でクリティカルにキメてくれるから。凄くニヤニヤしてしまった。
本巻も『らいか・デイズ』最高です。