ジャズを聞いていくと、結局メロディなんだと思う。
「おまえさ、こんなの弾ける?」なんて早いフレーズ考えて自分の技量をこれみよがしに聞かせる人、結構いるけど、誠実に自分のメロディをつむだ人が好きかな。
マイルスもエバンスも自分のメロディを持っている。そのメロディを聞きたくて、ライブ会場に通っていた自分がいる。
あたらしい人で、あたらしいメロディを紡いでいる人たちもいるから、応援したい。それが僕の好みならばね。
デスモンド、最高です。そういった意味で、オルフェがはいっています。冒頭のメロからアドリブに移る瞬間を聞いてみてください。
メロディっていいなと思います。
定番ですが、何度聴いても味がある。 聴けば聴くほど良くなります。 もう3年近く車のCDチェンジャーに入れっぱなしです。 ドライブには欠かせません。
ポール・デスモンドの名前を知らなくても、デーブ・ブルーベックのテイクファイブはかつてTVコマーシャルにも使われご存じの方は多いはず。 このテイクファイブを作曲したのが、ブルーベックのグループで長年アルトサックスを担当したポール・デスモンド。 彼のどこかクールでソフトで都会的なアルトサックスの音はまさにワン&オンリーというのか実にオリジナリティに溢れ、まず他に同じような音を出すアーティストはいない。 ちょっとジャズを聞きなれた人なら、デスモンドの演奏はワンフレーズ聞けばわかるはずです。 そんなデスモンドが米国プレイボーイ誌の人気投票で連続一位に輝き作ったアルバムが、この「ファーストプレイスアゲイン」です。
長年ピアノのデーブ・ブルーベックとの仕事が多かったデスモンドですが、一方ギターのジム・ホールとも多くのアルバムを作っています。 そしてこのアルバムはそのジム・ホールとのコラボレーションでも最高峰の演奏を聞かせてくれます。 粋な名曲小唄を中心に、いつも変わらぬデスモンドの美しいアルトが唄います。
こんな素敵なアルトを吹くデスモンドは一見眼鏡をかけた生真面目な教師か事務員のように見えますが、実は大変な酒豪で常にアルコールが離せない人でした。 かつて彼が来日した時にサインをもらおうと楽屋まで行ったのですが、演奏終了直後なのに真っ赤な顔をしてベロベロでとてもサインを頼める状態ではありませんでした。 そんな人間らしい彼のエピソードを聞いて、一層輝く彼の演奏を楽しんで下さい。
クールに軽やかにアルトを吹くデスモンド、RCAにも録音を多く残していて、他にも有名なブルーベックの「テイク・ファイブ」や後年のポップスを並べた諸作もあるが、本作が彼の最高作だと思う。「グリーン・スリーブス」など親しみやすい曲が並んでいる事もあって、とても気楽に聞ける。眉間にシワを寄せてオーディオと対峙する様なジャズではない。 バックではギターのジム・ホールが何気なく格好良いプレーを聴かしていたりして、BGMにもなるけど聴きこんでも手応えを感じるだろう。あまりジャズに明るくない人にも、安心して薦められる。
デスモンドの凄さは、ほんの4小節聴いただけで、デスモンドとすぐに分かることだ。で、このアルバムは、デスモンドの音の美しさ、歌心満載。決してイージーリスニングではない。理屈っぽいジャズではなく、デスモンドのように美しい、うっとりするジャズがいい。
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