世界名作劇場「フランダースの犬」から最新作「ポルフィの長い旅」までのTVサイズ音源を
収録したCDです。
2001年に発売されたTVサイズCDでは「家なき子レミ」まで収録までの収録でした。
2001年版では何曲が大きく間違ったテイクが収録されていました。
フランダースの犬「よあけのみち」※初回放送で1回だけ使用された貴重なテイク
(サントラ解説では未使用テイクになっていますが実際には使用されていました)
アルプス物語わたしのアンネット「アンネットの青い空」「エーデルワイスの白い花」
※ハンドベル未使用版
「母をたずねて三千里」「あらいぐまラスカル」「ペリーヌ物語」がレコードサイズ
(ステレオ)を編集してTVサイズにしたようにしか聴こえないのも残念です。
「ペリーヌ物語」など音楽集CDでTVサイズのステレオ音源を発見したと記載され
ていますが、それならこのCD収録音源を含めて過去のCD音源は?
「フランダースの犬」「アンネット」に関しては2001年版CDの内容を入れ替
えてくれました。(ファンは両方買うべし)
ちなみに今回のCDでは表記はありませんが、佐藤好春氏(ポリアンナ、ナンと
ジョー先生、ロミオなどのデザイナー)の描き下ろし原画を使用しています。
またレコードサイズとは違った味のあるTVサイズで聴いてみると本当に素晴らしいです。
欲を言えば、冠音楽(名作劇場タイトル部分の音楽)なども収録して欲しかったです。
著作権が別途に掛かり更にチャプターを分割しなくてはいけないので面倒くさかったの
かもしれません。
他には愛の若草物語「いつかきっと」のベス、エイミー版やトラップ一家物語「ほほえみ
の魔法」(DVDなど2次使用時に使う音源)なども収録してくれると更に完全版になった
のではないでしょうか?
(総合5/10点)
第41話「南フランスの家族たち」★★☆☆☆4/10点 貧困にあえいでいても気持ちは真っ直ぐに。前回とは対象的に 助け合う家族の温かさと貧しい生活苦の憂鬱さが胸に残りました。 純真さが人助けに繋がる喜劇のような場面は皮肉でしょうか。強運恐るべし
第42話「奪われた愛」★★★☆☆5/10点 大戦後の荒んだ人々の心を表したような非情な行いに苛立ちを隠せませんでした。 特に子ども心の純真さに踏み出せぬ母の嘆きを吐露した場面は必見。 未来を目指し努力を重ねる実直さをあざ笑うかのような不憫さに胸が痛みます
第43話「友よ」★★★☆☆5/10点 大事なものが失われていく喪失感、突然の別離の連続に目が離せませんでした。 悲しみを背にそれでも前へ進むポルフィの姿に胸が痛みます。遠まわしに 事実を突き付ける演出も巧妙で、さらに悲壮感を漂わせています。・・・やるせない
第44話「勇気をあげる」★★★☆☆6/10点 荷物を失い、盟友も失い、行き倒れる寸前の偶然の再会と彼女の真摯な気持ちが 感動的でした。出会いは一期一会。だからこそ、その瞬間を大切にしたいものです。 記憶を取り戻し、二人の舞台はパリへ終幕の序章にわくわくさせられます。
ポール=ジャック=ボンゾンの原作とは、全然異なる内容で、脚色も強いです。
原作と共通する部分は、少年ポルフィが大震災で、両親や自動車修理工場などの多くのものを失い、
その後、唯一残され、分断された妹ミーナを探すための旅に出る事、自動車整備に対する情熱を失わない事、などです。
原作では、大震災の後、ポルフィ達はギリシャからオランダに引き取られ、その後、フランスに向かいます。
このアニメ作品では、ポルフィは、ギリシァからイタリアに向かい、妹ミーナを探し、多くの人達に出会う事になります。
そこで繰り広げられるのは、原作には無い、様々な人間模様ですが、これがなかなか味があります。
ここで作られたポルフィのキャラクターは、あまり個性的ではなく、全体に地味です。
それでも、この「新作の」物語には、繊細な人間模様が、いたる所に散りばめられています。
手に汗握る場面も少なく、散漫な印象すらありますが、それでも見所は多いです。
画面いっぱいの美しい風景を背景に、人情の機微が展開されます。
主人公は少年ですが、作品は、あまり子供向けとは思えません。
サロン・ド・ランファンス大賞を受賞している著者は、本作品で、1955年に、世界子供大賞を受賞している。
という事は、本作品が描かれている時代は、1955年より、少し前という事になる。
この頃既に、ヨーロッパでは、自動車がかなり発達していた様だ。
物語の舞台は、ギリシャからオランダ、そしてフランスへと遷る。
これらの国々の、気候風土や、人々の暮らしが描かれている点は、興味深い。
思うに、主人公であるギリシャ人少年ポルフィの夢が叶うまで、あと一歩だった。
父の経営する自動車整備工場に、給油ポンプが入る事になり、
ポルフィはあこがれの赤いユニフォームも用意してもらい、
客の車にガソリンを給油するシュミレーションまで行った。
その様子を、嬉しげに見守るのは、妹のミーナだった。
こんなささやかな夢も、自動車整備工場も、街も、家族までも、一瞬に奪ったのが、大震災だ。
ポルフィに残されたのは、妹のミーナだけだが、後に、ミーナとも分断される。
しかし、ポルフィからは、自動車整備と、ガソリン給油への仕事の夢は、消える事は無かった。
ポルフィのその夢は、フランスにて叶う事になる。
ただ、ユニフォームの色は、青だったが。
ポルフィの、仕事に対する情熱は、微笑ましい。
特別な事情が無い限り、人間は、額に汗して、労働して対価を得るべきだ。
本作品中では、それが当然であり、現在の様な、マネーゲームなどの入り込む隙は、寸分も無い。
波乱に満ちたポルフィとミーナの運命。
夢を貫き通すポルフィの情熱。
強く印象に残る。
ikukoさんの歌声に魅了されました。長い旅の始まりを告げる名曲だと思います。
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