正直ジャケ買いする方も多い表紙でしょう。 しかし中味も裏切りません。
太宰から発せられている言葉を読み進めて行くうちに、まるで太宰と会話をしているような、太宰がジャケットのあの眼差しで語りかけてくれているような、ドキドキ 時にはせつない気持ちになり、、、
ラストのコトバの続きを、自分で探したくなる、 あっという間に太宰ワールドにはまれる一冊です。
英国王のスピーチの時代背景と, 演じた俳優について知ることができる。
英国王のスピーチを見る前に見てもいいし, 見てから見ても良い。
なめらかなイギリス英語で,イギリスの歴史の一片をかいまみることができる。
戦争も歴史も文学も哲学もよく知らない私だが、凄く面白かった。 日本の内側からも外側からも眺めた経験を持ち、戦前・戦中・戦後・そして現代を生きる鶴見さんの眼差しの強靭さ、透徹した言葉に圧倒された。
官僚的思考・皮相的自己認識など批判を込めて語るものもあるが、それよりも「えらいね」「凄いんだ」と鶴見さんが語る物事や人物たちの魅力的なことに感嘆を覚えた。 「イイ話」を取り出してお手軽に語るのではなく、時代の流れや人の関わりを交えて、今は歴史となった対象の「在り方」全てを語るやり方に深く腑に落ちるものを感じた。 「今」という「点」では結論を出せない。200年くらいの時間のうねり、その中にある世界まるごと(社会やひとびと)をひとつのカメラに収めた時に、何かを評価できるのではないか、という様な事をおっしゃっていました。
今年内に革命を起こさなければいけない、というような思想も借り物の皮を被ったのっぺらぼう。 己の持ち物をしかと見つめ、活かし(負の遺産もまた真理を指すコンパスになる)ていけば未来はあると。 その為にはまず、己自身と日本の持つ財産を歴史と現代社会から見出さねばならない。
……私のようなボンヤリした人間でも、鶴見さんが言い連ねる言葉の中に、己の実生活と重ねて見出すものがあり、日本と自分に対する認識がガラリと変わりました。 鶴見視点で見ると、自分の周りにある様々な断片が、どんどん結びつき繋がりあって、意味のある形を作りつつあります。 それがとても嬉しい。 多くの方に読んで欲しい本です。
思想家・哲学者・文学者・政治家・批評家…専門家達について語られても、専門的な話に終始せず、その方の生い立ちから成した仕事まで人生まるごと語るやり方で素人にも理解が深まるようになっていました。 また専門家達の話に混じって「寄生獣」や「ぼのぼの」、対話者・関川夏生さん原作の「坊ちゃんの時代」などのマンガなど、鶴見さんの見つめる対象は縦横無尽。 対談集ですし、語り口は易しく、まったく知識の無い私のような人間でも愉しく読めました。 ぜひ一度、お手に取ってみて下さい。
かなりタイプでした。 めちゃ可愛いかったです! 声もかなり出すので良かったです!
日頃フェイスブックや、コンピュータとしか話をしない日々を過ごしている人たちにとって、 久々に人の心に触れることのできる本です。かなり長編で読みこなすには大変かつ、想いの詰まった言葉たちですので、 しっかり味わいながら読むのには骨が折れますが、自分の状況や経験してきた悲しみを透明にしてくれる本です。 彼らよりも自分の苦しみはなんてちっぽけなものなんだろうと反省させられることしきりです。 代わりに、彼らのためにも、まだ余裕のある自分に何ができるのだろうと、勇気づけられる本でもあります。 ぜひ私以外の人や、今現在苦しんでいる人に読んでもらいたいと思いました。
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