日中両方の尖閣諸島にまつわる膨大な資料をよく纏めている上級者向けの本である。この本をより深く理解するには、日本で出版されている他の尖閣関係の本を数冊読むことを薦める。また、同書は全ての文献資料の全文を掲載している訳ではない。むしろ尖閣諸島の"辞典"として役に立つ本である。
私も、何かのために!一色さんを支持する一票を投じたいと思い、筆を執りました。
とにかく読んでみて、氏のこの国への思いと高い志とがストレートに伝わってきたし、これはもしかしたら、今の多くの日本人にとって“教本”になりうるべきものだといっても過言ではないのではないか、と思ったくらいです。
氏は、卓越した歴史認識、法律理論、国家観をもたれており、それが理路整然と語られることで、説得力があってところどころ感銘を受けましたが、私が特にここで紹介したいのは「私がやらねば」の章です。
氏は、日清戦争時に旧日本軍が清国兵を載せたイギリス商船を撃沈した事件を皮切りに、日露戦争、太平洋戦争、そして戦後に至るいくつかの事件を紹介した上で、「古来、国民が事実を知ることによって国家が発展してきたことは疑いのない事実である。反対に情報統制されていた国の歴史を見てみれば、そのような国がどのような道を歩んだかが分かるであろう。」と、情報公開がいかに歴史にプラスに作用し、逆に情報統制がいかにマイナスに作用してきたかを、国家的見地から鋭く説いています。
そして、翻って、尖閣はどうなのか。日本人が今まさに何をどう問われているのかがよくわかる部分だと思いました。
日本の優位が解ります。理解しやすい本です。皆さんもぜひ読んでください。
皆さまはあのビデオをご覧になり、何と歯がゆい思いをされたことでしょう。
尖閣諸島をめぐる中国との関係は、「武力衝突は避け、中国の領有権主張を退け、我が国の領土主権をしっかり守る」こと。本書にはその必須施策が述べられています。
昨今も我が国EEZ内を中国調査船が航行していると言う記事がありました。海洋資源開発のための科学調査に限らず、軍事的調査も行われているのでは、との懸念があります。
我が国は島国です。四方を海に囲まれ、竹島問題、北方領土問題も解決には時間を要しそうです。
主権を守る国民的決意が必要だと痛切に実感します。本書を読んで、もう一度皆さまで領土問題を考えましょう。
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