めちゃくちゃ面白い。
脚本が絶品です。
舞台的面白さがある作品です。
これを映画でやられてしまうとは、舞台関係者は相当悔しい思いをしたのではないでしょうか。私はよく舞台も観に行きますが、舞台でもこれだけ面白い作品はそうありません。
舞台的面白さと、映画的面白さが同時にあって、映画を観たのに舞台を観たような感覚。
ある意味お得です。1800円で舞台は観れませんから。安い!
映画館が揺れてました。そんな映画館の雰囲気も正に舞台的。
終わってスタンディングオベイションしたくなりました。そんな感覚も正に舞台的。
出演者の皆さんが素晴らしいです。クルクルよく動き、クルクル表情も変わる。この表情が接写して見れるというところは映像の良さだと思います。
最後のダンスシーンは必見です。最初はバカだなこいつらと笑い、途中から応援したくなり、
同情してきて、悲哀を感じ、ちょっと寂しくなり、それでもやっぱり面白いこいつら!となる。
人間ってバカだけど面白くてちょっと可哀相なんだな、と思いました。
とにかく面白いです!
点描の仕組みを守れよ、と歌っておいて、 地味すぎるジャケットにしておいて、 その実誰よりも生き急いでるようなそんな歌。
失敗から立ち直って元気出そうね、ちょっとずつ歩き出そうね、 と歌う歌はこれまで幾つもあったけど(TARIとかWinnerとかトブヨウニとか) 今回はそこから更に前進した熱意を感じました。 2番のサビが特に熱いですよ。 「一瞬を取り逃がして僅かに曲がった感情 その時の祈りが鮮やかに伸びたら」。 失敗したことを後悔してて、遅れを取り戻したくて、苛立ちが隠せなくて、 その口惜しさというか悔しさの感情が瑞々しいです。
簡単に枯れたり悟ったりせず、 吉井さんがこれからも健やかであらせられますよう。
山本五十六は、最も戦争に反対しながら開戦の口火を切ることになります。まさに、運命の皮肉。古くは名優・三船敏郎が演じた山本五十六の半生を、現代の名優・役所広司が重厚に演じています。 戦闘の場面は意外なほど少ないです。つまり、本作の本意は、激戦の模様を再現することではなく、誰よりも開戦に反対しながら、陣頭指揮を取る司令長官にならざるをえなかった軍人の苦悩と、それでも失わなかった温かい人間性を描くこと。 山本と彼の周囲のわずかな理解者だけが、戦況を冷静に見極めているが、無謀な精神論や好戦ムードの中、日本は戦争へとなだれこんでいく。山本は自分がこうむる理不尽を叫びたい気持ちを押し殺して、軍人として職務をまっとうする覚悟があり、それが終始、固い表情から伺えます。 そんな彼が唯一、心安らぐのが、甘いものを食べるときだ。山本は、故郷・長岡の名物である水饅頭に、さらに砂糖をふりかけて食べるほどの甘党。(笑) この姿はちょっと意外でしたが、それ以外は、本作で描かれる山本五十六という人物に一瞬のスキもありません。 世界情勢を見極める視野の広さ、部下に慕われる人徳、良き家庭人。戦闘ではなく人間を掘り下げるという、異色のアプローチだけに、主人公の弱さや欠点も少しは描いても良かったとも思います。とはいえ、主役の役所広司をはじめ、柳葉敏郎や阿部寛など、共演者は皆、好演。 苦渋の連続だった、真珠湾攻撃とミッドウェー海戦、ブーゲンビル島上空での非業の死まで、骨太なドラマとして仕上がっています。
レビュータイトルのフラッシュバックとは、心理学でなく映像用語。
非常に短い間隔で異なる場面のシーンを切り返す手法のこと。
それがテレビCMや他のDVDに収められている予告編ではとても効果的に使われていた。
格闘、銃撃、爆破などの場面が1秒あるかないかという短時間にパッパッと切り替わり、かっこいいし緊張感もある。
音楽やナレーションも盛り上げに大いに役立っていた。
ところが、同じもの(格闘、銃撃、爆破など)を本編の中でひとつのシーンとして見るとがっかりしてしまうのだ。
尺が長くなれば、当然ながらフラッシュバックよりスピード感が落ちる。
CG処理の粗も見える。
テレビCMや予告がかっこよ過ぎたせいで、「こんなもんだっけ?」と思ってしまうのだ。
例えるなら、料理店で「メニューに掲載されたとても美味しそうな写真と実際に出てきた料理の差」に感じる落胆と同じようなものを味あわされるのである。
つまり、あらかじめ期待感を上げておいて本編で落胆させるのはいかがなものかということ。
作り手もプロであるからには、フラッシュバックを多用したCMや予告が本来のデキ以上に作品をかっこよく感じさせてしまうことなどわかっているだろうに、そこまでして客を取り込みたいのかと情けなくなってくる。
映画館で観たことがなく、これからDVDを購入してこの作品を初めて観る人は、その辺のことを考慮しておかれたほうがいいと思います。
『キネマ旬報』に連載されている頃から「日本魅録」は楽しみだった。映画・ドラマで活躍の俳優、香川照之さんだが、文章もうまい!撮影現場に居合わせたかのような感動や発見が得られるのだ。映画の撮影現場はもちろん、香川さんの評価が高かった「利家とまつ」の裏話や中国映画出演、タカハタ秀太監督、篠原監督、行定監督、佐々部監督、唐沢寿明、松嶋奈々子、江角マキコ、竹中直人、仲村トオル、長瀬智也・・など映画やドラマ数え切れない人々とのエピソードにはいかに邦画やドラマを真剣に観ていなかったか、一視聴者・観客として何だか申し訳なく思えてくるのだ。最後のオダギリジョーとの対談も読み応えありです。ぜひ手にとってみて下さい。
|