分裂病の本をなぜ読むかというと、それは「分裂病の心理学が人間にとっての自己と非自己について考える機会を与えてくれ」るからだろうと思う(P.47)。 笠原先生は『予診・初診・初期治療』がいまだ研修医や初心の精神科医の必携本になっているらしいが、この本でも原因は何かという探求をしつつも、よくわからないということを正直に明らかにした上で、50年に及ぶ経験をベースにした、やさしい語り口でご自分の分裂病理解を語っている。 強調しているのは、現代における分裂病の軽症化と、加齢による軽快化ではないかと思った。軽症化に関しては「伝統的な価値の体系から逸脱する行動や思考を青年たちがそれほど抵抗感なくやれるようになった現代では、現実を脱し現実をこえる世界を持つことを特徴とするこの精神病に独特の心理も、平均人の心理との間に昔ほど大きなギャップをもたなくなりつつある」(p.198)と平易に説明している。 これはもっと小ムズカシく言ってほしい部分もあるが、まあそうなんだろうな、と思う。 香山リカさんなんかも書いているけど、同じような問題としてエディプスコンプレックスの減少というのもどこかで関係があるんじゃないかと思う。ある一定の世代より上だと、オヤジというのは煙たいとしかいいようのない存在だったが、そうした鬱陶しさを感じる人たちの割合がグラデーションをかけるように少なくなっている。なんか個人的には気味が悪いのだが、まあ、これも流れなのかもしれない。
若者の悩み、難病の子供を絡ませています。今その時の優先順位は何か・・・生きていくと必ずあたる事柄。優先順位を間違えて後悔する事もありますが、自身が選択していく事が大切だと思います。 故郷に祭りがある人は幸せです。各地で古くからある祭りが続いているのは何故でしょう。岸和田のだんじり祭、阿波踊り、等々。祭りにエネルギーを注ぐ事が出来るなんて平和で幸せだと思います。難病の少女が病に負けず、よさこいを踊りたいと思う気持、いじらしいじゃないですか。 東方神起の歌も良かったですよ。
原作はバイト先の何人かが読んでいて面白いと言っていたので気になっていたのですが私は小説を読まないので『このアニメで内容がわかるかも』と思い拝見しました。 最初の方はマネジメントについてちゃんと説明していて勉強になったのですがある出来事の後からはマネジメントというか野球のシーンについてですが根性、感情論になってしまって『ドラッカーのマネジメント』とは関係がないように思えました。 アニメなので仕方がないのですが話が都合よく進みすぎてもっとリアリティが欲しかった。 この作者は『ドラッカーのマネジメント』を多くの人に理解してもらう為に野球という題材を使ったのでしょうが別のジャンルで紹介して欲しかったです。 野球アニメとしてはまぁまぁ面白かったです。 それにしてもこの値段は高いですね('〜`;)
思春期専門の精神科医である氏の長年の臨床経験をもとに、人を診るとはどういうことか、平易な言葉で綴った作品である。現代医療で見失いがちな、患者さんを生きている一人の人間として診るという氏の暖かくも毅然たる臨床観がいろいろな角度から述べられている。まさに、素晴らしいの一言につきる。
引用したい部分はたくさんあり、その選択に悩むが、ひとつあげると・・・。
「病気であろうとなかろうと、それぞれの子どもは、喜び、悲しみ、悩み、苦しみながら、この今を生きている。この子どもたちのこころの中に動いているものについてを考え、少しでも理解しようとすることなく、注意欠陥/多動性障害のJ君、広汎性発達障害のKさんと捉え、その症状の中で彼らのすべてを理解しようとすることが、どれだけ子どものこころを傷つけてしまうか、大人は改めて考えなければならないと思う。」(本書192ページ)
こころに響く言葉である。
精神科医や心理療法家、あるいはそれを目指す人にとって必読の書と言えるだろう。私は臨床家として氏の足元にも及ばないが、この書を座右の書として一層臨床に励みたい。
☆5つでは足りない、大げさでなく、歴史に残る名著である。時代が変わっても末永く読み継がれていくだろう。
見終わると心があったかくなります。 かなり泣けます。
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