震災後、被災された方々の無念や苦労を思いつつ、もし、いま自分や家族の身にも同様の災害が起こったらどうしよう、このまま日本はどうなってしまうのだろうという不安な思いでいたたまれなくなり、地震関連の本や雑誌記事を読みまくっていました。
それぞれに、災害に対する備えや、地震研究の最前線などの興味深い情報が載っているのですが、どれも、私の不安を解消するまでにはいたらない。結局、いつ地震がくるのか?その不安に明快な答えを示してくれるものがなかったからです。
今度も・・・と思いながらこの本をとったら、いままでの本とは違いました!
この本では、いつ、どこで、どれくらいの規模の地震が起こるのか、それを明快に予測してくれています!「30年年以内に地震が起こる確率50%」なんて、「結局、来るのか来ないのかはっきりしろ!」みたいな予測じゃなくて!
でもそれだけじゃなくて、私がもっと興味を持ったのは、地震の起こる前兆現象がわかりやすく示されていることです!
地震だって自然現象の一つなのだから、他の自然現象と無関係などということはありえない。動物の異常行動とか、地震雲とか、ずっと昔から言われていることなんだから、何かそこに関連があるはずと思っていたら、やっぱりそうだったんですね。
地震は大変な災害をもたらすけれど、事前に「いつ、どこにくる」とわかったら、恐れることはあまりないんだと分かって安心しました。
NHKのETVで、東海・南海・東南海の3連動の巨大地震が近い未来に発生する可能性があるとの取材報告があり、ちょっとびびった。 300年周期で発生するだけでなく、2000年前には更にその規模を超える超巨大津波があったという。 また、三陸の津波の跡に、通常の周期と異なるものが含まれており、これは、十勝・根室沖の連動による巨大津波ではないかという仮説があるという。 十勝・根室沖も通常の周期なら、いつ来てもおかしくないというタイミングになっているようである。 ということで、ちょっと怖くなり、本誌の「迫る大地震」で何が書いてあるか気になって買ってみた。
結論から言えば、本誌と上記の番組は内容的にかぶっているが故に、違和感なく理解できた。 ・P.32の海底下に蓄積するひずみが示され、東日本大震災で東北地方東方のひずみは解放されたが、北海道東方沖、房総沖、東海から日向灘にかけてはひずみの蓄積が進んでいる。 ・キーワードは「スーパーサイクル」で、何度かに一度複数の震源域が連動して起こる非常に巨大な地震が存在することが明らかになってきた。 ・スーパーサイクルは、北海道東方沖で400年おき、日本海溝付近でも500〜1000年おき。相模トラフでもスーパーサイクルが存在する可能性が高い。スーパーサイクルは、富士山の噴火とも関係が深い。 ・南海トラフ関係では、1707年の宝永地震が大きかったが、それを上回る規模の津波が紀元前後に襲来したことが明らかになっている。 ・巨大地震の後には火山活動が活発化することが知られ、貞観地震のあと、鳥海山と十和田カルデラが噴火した。 ・10年来いつ起こってもおかしくないとされる神奈川県西部地震(小田原地震)があるが、仮に起これば、駿河トラフの沈み込みが促進され、南海トラフの大地震が誘発される可能性がある。 ・貞観地震の80年後、1000km離れた白頭山が噴火した。両者は無関係でない可能性がある。 この先10年以内に、巨大地震が発生し巨大津波が到来すると、まさに国家的危機になりかねないという危惧を抱いた。
他では、「実験哲学という実験」が新しい視点(例えば、道徳について具体的な個人という枠を超えて思考する)を提供していておもしろかった。
「阪神・淡路地震」を自ら経験していて、「M8 ・TUNAMI・東京大洪水」等などを 出版した。「東海・東南海・南海 巨大連動地震」
... この本では過去の例として「貞観地震・西暦869年」の9年後に、関東(878年)に大地震、 そして、その9年後(887年9にマグネチュード8〜8.5と推定される「南海地震」が起きていると。
「高嶋先生」が以前出版された「M8・TUNAMI」は本当に起こった。
愛する家族を喪わないために、そして悲しみ・苦しみの連鎖が繰り返されないように、 どう対処すればよいのか、起こりうることなど、是非とも読んでいただきたい一冊です。
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