前作は大好きでした。今回のも延長線上にあります。 歌詞は変わらず切なく、声も切ないです。 ちょっと諦めている切なさ、というか。 ギターが、特にソロになると、とてもいい音と響きがしています。 フレーズもよいです。 なぜか、ちょっと、くるりの岸田氏のプレイを思い出します。 もはやオルタナ・カントリーなどと言われていた時代は過去のもの。 曲によっては後期XTCや、ハンキー・ドリーのころのD.ボウイなんかも 連想させるほどです。特にピアノなんか。 初夏の、それでもあまり暑くない日に、のんびりしながら聴きたい感じです。
ただの音楽ビデオの域を超えた、素晴らしい音楽ドキュメンタリー映画。 実際に数ヶ国の2002年の国際映画祭に招待されている。 主役は勿論、Jeff Tweedyその人。素晴らしき才能の持ち主。 冒頭、車からのシカゴの街中の景色をバックに、流れるのは 「I'm trying to break your heart」 その車を運転しているのはJeff、向かうのは仲間が待つロフト。 そこで、後に'Yankee Hotel Foxtrot'と名付けられ、多くの人の 心に届き優しく潤すアルバムを、仲間と共につくるのだ。 そこには、一筋縄じゃ行かないリアルなドラマがある。 僕らが人生で直面する様な、人と人との関わり、一対一の交わり。 嘘の無い生き様を音楽と言う音で記す男たちの、消えない記録。
DVDって悪く言うと、映像によって音に意識がいかなくなる。
良い部分は言うまでもなくでかいんだけれど。
そんな訳でいまいち音がよくないなあ、ってアーティストは結構いる。
音質、スタジオ版の再現率、ミスの有無などだけ気にするならスタジオ版聞けって話だけど。
でも、ホントに高いレベルで活動してる人たちだよ、Wilcoは。
ライブの醍醐味である、勢いとか、アドリブ(インプロヴィゼイション)が凄い。
で、蔑ろにされがちな、上記した部分のレベルもまた素晴らしい。
これ見ながら拍手しましたよ、ついつい。w
更に言えば、内容はツアードキュメントって感じです。
訳がインポートだからないけど、自分の(お粗末な)レベルで見ても色々考えさせられました。
とにかく素晴らしいですわ。
ダウンロードして、外でも音源聞けるってのがまたありがたい。
値段もこんなだし、興味持った人はぜひぜひ。
後悔はしませんよ。(むしろ見ない方が…w)
Wilcoによる7作目のアルバム「Wilco(The Album)」はどこか懐かしさのあるサウンドである。作品紹介のクレジットにもあるが、かなり60〜70年代の音楽を意識して制作されたらしく、耳障りがとても良いサウンドに仕上がっている。 ジェフ・トゥイーディーのヴォーカルは、とても印象的で切なくもあり優しくもある。 時おり聴けるコーラスは、レディオ・ヘッドかと思わせるような透明感があり聴くものを魅了せずにはいられない感じだ。ジェフの歌声からもそうなのだが、サウンドがビートルズ特にジョージ・ハリソンの音楽にとても近い感じがした。Wilcoは駆け足で急ぎ過ぎた私たちに、音楽を通じて原点回帰を訴えているようにも思えた。「そんなに急がずもう少し進める歩を緩めたら」と。アルバム・ジャケットに写るラクダを見て、Wilcoを聴き終え少し理解できたような気が勝手ながらにした。
電子的な音やメランコリックな曲調が多い昨今のミュージックシーンで、 数少ない、爽快なロックを聴かせてくれるWilcoの3rdアルバム。 以前のアルバムよりも、カントリー色は影を潜め、ポップな印象を受けました。 個人的には、これまでも(オルタナティブとは付くものの)カントリー色が全曲にあるわけではないし、 特に好きな曲はかなりロックの色が濃く感じるので、 オルタナティブ・カントリーと呼ばれるのには違和感があります。 そもそもアメリカンロックのルーツにはカントリーミュージックも含まれるのだし。 バンジョーやスチールギターを使ってるだけでカントリーと呼ばれてるのでは?!と思ってしまうほどです。 なぜ、こんなことを長々と申し上げるかといいますと、 「カントリー」と聞いて、Wilcoを聴かないでいた自分の後悔からです! 「暖か味がある」「土の匂いがする」と言う意味では、カントリーというのは便利な表現だと思いますが、 Wilcoのセンスの良さは、決してカントリーに直結するものではないと思います。 特にこのアルバムは、その傾向が強く表われています。 WallflowersやJayhawksがお好きな方は、気に入るのではないでしょうか。
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