主人公の本音と建て前の使い方が上手く、絵柄の影響もあって深刻な場面と
そうでない場面の切り替えや童話をネタにした変なたとえ話も相変わらず
面白いです。
周りから親よりしっかり者に見られている娘の美月の抱えている寂しさや
事件を機会に親としての成長をみせた九頭の話は1番良かったです。
前巻のような大きな事件も面白かったですが、また1話完結の短いも読みたい
です。
颯爽とメロディーが心地よく耳の穴を流れていく『Go my way』。
ほのぼのとしてかわいらしい曲調が心地良く胸に沁みるカップリング曲の『キッチン』。
どちらの曲も,ヤイコ独特の低音から高音へと忙しく裏声にひっくりかえすような歌唱法と伸びやかな歌声とが合間見合い,聞いていてとても気持ち良いです。
ん〜 しかし,ヤイコは本当にいい声してるなぁ〜
毎回泣かされるけど、この巻でも泣きました。
ホームレスになったお父さんが裁かれる話は涙が止まらなくて…
自分も父と仲が悪く、ずっと嫌って避けてきましたが
年を取って父の気持ちがわかる様になり、少しずつ言葉を交わすことが増えて
父に労りの言葉をかけるとちょっと嬉しそうな顔をされたりして
今まで傷つけて来たんだと感じて泣きそうになります。
そんなときこの巻を読んで涙がもう止まりませんでした。
私の父も人を仕事上傷つけてきました
家族も傷つけることがありました
でも悪い人なんかじゃなくて,頑張って苦労して来た人です。
私はそんな父を分かってあげられたか、考えました。
綺麗事を言う人が必ずいい人ではありません。
九頭弁護士はどうしようもないことを言う人です。
でもその行動には情があります。
毎回その情に救われる気がします。
大きく分けると3つの物語が収録されている。
不倫していた夫と愛人に
妻が気づかれないように復讐しようとする話。
雪女に仕立てられた女の話。
ラブドール(ダッチワイフ)を使用していた教師が
その秘密を知った教え子を殺害してしまう話。
どちらも、弁護士のくずが、人知れず調査してきた事を
あとから、盛大に発表するという
推理小説では、よく見るパターンで
犯行を納得いくものにしている。
くしくも、ちょっと変わった恋愛話3本。
愛するが故に、犯罪をおかしてしまう。
人を変えてしまう「恋は盲目」とは
よく言ったものだ。
(そういえば言葉狩りが多い昨今「恋は盲目」はいいのかな?)
印象的な、くず弁護士のセリフを引用。
「どーせ他人の人生なんだし ドンマイドンマイ」
そうでも考えなければ、弁護士なんて
不用意に他人の人生に引きずられるだろうなぁ
くず弁護士は、すごいです。 ただ、九頭より、くずのが個人的には好きです。
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