本編は読んでいなかったが高遠るい先生の作品と気がつき、CYNTHIA THE MISSION のような作品であることを期待して購入。しいて言うなら CYNTHIA THE MISSION とミカるんXを合わせたような作品です。
一ページ目冒頭から、誇大妄想狂か、と思うようなセリフをはく男「風間仁」が登場、海江田艦長以上のことをしでかして実現させてしまいました。独立国家の建国です。
しかしこの作品の主人公はその男ではなく、いとこの「風間飛鳥」です。この娘は風間仁にケンカ売りに行くわ、有名になりすぎて外国人美少女からケンカ売られるわ、巨漢同士のケンカに巻き込まれるわで、正に主人公といった波乱にとんだ生活を送っています。ライバルの外国人美少女は主人公の家に下宿しちゃうのもお約束?
格闘シーンの多い作品で、妙な説得力があるがかなり怪しい格闘理論なんかが出てくるところも期待を裏切りません。また、全身を機械っぽいスーツで覆った戦闘員が出てきたりして、高遠先生お得意のトンデモワールドが形成されています。主人公は最後にあれであんなことされてしまって、衝撃です。
一般受けする作品とは言い難いですが、高遠先生が好きな方にはオススメできる作品です。
ミカるんX、最終巻になります。
とにかく面白かった!
悲劇に彩られた孤独な旅立ちになるかと思いきや、むしろある種の希望をはらんだ未来への旅立ちでした。かつて宇宙へ旅立つということは創作作品において希望に満ちたものであったはずです。そんな暖かな明るい未来の感触を抱きつつも、完結した次の頁では船団が全滅しているかもしれない。つまりサイコロを振ってみなければわからないからこそ未来であるのです。
人類が次のステージに立つ、というテーマは、SF作品ではしばし語られるテーマであり、また創作作品の袋小路にはまるテーマでもあります。なぜなら私たちは次のステージに立っていないので、次のステージを想像できないからです。
高遠先生は、作中で自問自答しています。人類を切ってソウルボイジャーとして生きるのか、人類とともに人類として死ぬのか。
その回答は「愛」……という名の他者への執着。バロムワンとかウルトラセブンと言った特撮系の「二人で一つ」の設定が、このように生かされるとは!
この人類の執着を、「愚かしいが神にも誇れる」とナレーション、つまりミカさんの親父、つまり高遠先生が語ります。ミカさんの親父が主役だったんですねー。
考えてみればソウルボイジャーという存在そのものが、進化の袋小路です。進化とともに個体数が減少し、ついには一人に成り果てたのがソウルボイジャーですから。そこから先がありません。
しかし他人に「愛」で執着し一人(孤独)でいることを良しとしない人類の愚かしさこそがいずれは宇宙に満ち満ちるかもしれない。進化の多様性を生み出し、なにより冷たい宇宙を少しは暖かくするかもしれない。無限に無定見に広がっていくしかない宇宙を内側から満たす秩序として。
上で書いたことは高遠先生がミカるんで描いたことを私が(誤解も含めながら)拙く読み解いたにすぎません。
こんなごたくよりも本書を読むGO!
テンションの高い作家さんの傑作完結。 面白い漫画を描く作家さんは、決して登場人物の内面考察に埋没することなく、 全ての登場人物への魅力を読者が共に享楽できる視点の空間を提供し続ける、 このサービス精神を大前提にしてらっしゃるんだろうなと勝手に納得。 中国拳法やプロ暗殺業者の技巧に精通した 社会的アブノーマルでマイノリティ過ぎる立場と運命に染まった チャイナ風味なブロンドロリ、更に禿という稀少ステータス付(貧乳どころの騒ぎではない!)。 このようなシンシアの魅力は、個人的にどツボにはまり、もはや抜け出せません。 シンシア・ザ・ミッションほど、漫画を楽しみ、漫画に感動し、魅了されたと シンプルかつ強烈な充実感を与えてくれた作品を、私は他に記憶しません。 表紙絵のシンシアは実にいい、何度見ても飽きない、いい表情しとります。 いや、ほんとにいいなぁ。
既出のレビューが作者様のファンの方によるものですので、鉄拳ファンとしてのレビューを。
1巻のポールマードック同様、今回はエディと、普段出番にあまり恵まれないキャラが良い見せ場をもらっています。
当初は大幅に異なるように思われたキャラの性格や相関関係も徐々にではありますがマイルドに修正されており、もし続編が出ることがあれば鉄拳プレイヤーでもそれほど違和感を覚えない世界観になるのではないかと思われます。この恩恵があったのが終盤の仁、平八でしょうか。
ニーナと一八は大変災難な展開でした(笑)
追加でこの作品のわかりやすいまとめ
ほぼキャラが原作通りか、改編部分も○→ポール、マードック、ロウ、ミゲル、ボブ
キャラは違っているものの面白いかも?後半の修正が有効だった等→飛鳥、リリ、アリサ、仁、エディ
キャラが違い過ぎて扱いも微妙→一八、レオ、ザフィーナ、ラース、シャオユウ
お気の毒→ニーナ
なお、出番の無いキャラもギャグシーンなどで顔出しさせてもらっている事が度々あり、そういう部分にも好感を持てました。
打ち切りでさえなければ星もう一つです。
非常識な能力を持った女の子達の日常を描いた作品です。 チビデコ暗殺者・和風喧嘩番長・目で殺しちゃう子 と、アレな女の子がゾクゾク登場。 男の子も負けず劣らず 眼鏡っ娘に憑きまとう王子様・13年間想い続けるラテン男・14歳の女の子に告白する刑事 とかイロイロ出てきます。 が、いまのところラヴってコメらない模様。 シンシア嬢が一応主人公でしょうが、暴力がテーマの群像劇といったほうが適当かも。 殺人者ばかりのヒロインの中、唯一キレイな暴力を使うアラヤがどのように育つかが気になります。 各話の間に「つなぎ」がおまけで書き下ろし。 あとがき1P、カバー裏におまけ。 ネコのミイラで検索したら、フィギュアが見つかった。 日本はよい国だなぁ。
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