正直言って、モーニング娘。に対する現在のイメージで聴くと理解できないのではないか?とすら思います。 なにより、ミキシングがとても良いので、ちゃんとしたオーディオで聴いて欲しいと思いますね。最近の女性ボーカルグループのものでは、私はベストだと思います。
「真景累ヶ淵」を先に読んでいたので、ちょっとのんびりとした展開に、何か物足りなさを感じてしまいました。江戸っ子が大好きな(?)幽霊話と敵討ちの話の2本立てといった趣なのですが、この二つの話があまり絡み合ってこなくて・・・。娘が恋するあまり幽霊になってしまうという設定や、足がない幽霊のはずなのに下駄のカラ〜ン、コロ〜ンという音が聞こえてくるあたりの風情は凄く好きです!!
最近安く手に入れたんでレポします。娘。の黄金期の武道館とあって会場の雰囲気は迫力がある。4期が入ったばかりで初々しくて久しぶりに見ると感動する。パフォーマンス的にも4期が加わる曲は少なくて、加わってもはじっこの方で不器用に踊ってるだけ。そこがまたいい。また、明日香のパートを引き継いだ保田や石黒のパートを引き継いだ後藤が頑張っていて、娘。の引き継ぎや世代交代などがいろんな角度からみることができる。市井の卒業挨拶の場面が最後のロールバック(音声無し)のみというのは確かに物足りなかったけど、見所は他にいろいろあると思う。先の4期の初々しさもそうだが、2人だけのタンポポやピンクのカツラかぶったメロン記念日などが見れるのも珍しい。で、下の人は批判してたけど、「LOV!Eマシーン」のマルチアングルが一番の見所だと思う。正確にはマルチアングルではなく、3期までの7人+4期2人ずつの9つのバージョンのLOVEマシーンが40分にわたって収録されている。確かにカメラワークは良くないが9つも撮ってるのだから仕方がない。それより、好きなメンバーをこれほどじっくり見れるのは他にないように思う。今となっては貴重な映像だ。
中国の明代に編まれた唐詩のアンソロジーの、岩波文庫版全三巻中の第一巻。唐詩選全七巻のうちの第一巻五言古詩、第二巻七言古詩、第三巻五言律詩を収録。
読み始めてすぐ、解題の記述が興味深くてたまらない。「唐詩選」という書名は以前から知っていて、唐の時代の詩をまとめたものだろうという予断を持っていたが、唐詩を推す勢力と宋詩を推す勢力との文学上の論争のうちから編まれた著書であってかなりの偏向があるというのは、思いもよらなかったので面白い。吉川幸次郎氏が「新唐詩選」として唐詩の中の社会性を強調したのは、おおもとの唐詩選が社会性の強い詩を選ばずに、詩の形式性の整い具合を評価基準にしていたことと、内容として孤独の境地に遊ぶ詩が多いことへの不満があったのだな、と上巻全体を読んでいけば納得できる。整った形式と清浄で自得した孤独感は読んでいて心地よく、李白の詩などは特に感じ入るところ多いが、「新唐詩選」正・続編の社会的なまなざしをも想起すればより唐詩への感受性が広がるのだろう。
第一巻から第三巻まで読んでいくといずれも劣らず感じ入ること多い一方で、自分としては七言古詩の感覚が一番読んでいて響いてきた。五言の詩句は堅固でありながらどこか窮屈で、それは当然ながら古詩よりも律詩で著しい。その技巧的高さの粋は何か想像できるが、七言の古詩の持つ奥行きと余情は、辿っていて気持ちが良かった。
日本での受容に荻生徂徠の古文辞学派が関わっていたというのも意外で愉しい。中巻、下巻と楽しみになってくる。
|