エリーク・ショルビャルグ氏の監督デビュー作。しょっぱなから、キカッと光るラストシーンまで、全体を通して走る緊迫感とキレの鋭さが、いかにも処女作品にのみ見られるあの独特のみずみずしさと生々しさに満ちていて見応えがある。
アメリカではハリウッドのリメイクをジョークか嘘ものと評する人が圧倒的だと聞きましたが、私はそちらを見ていないので何とも言えない(それで投稿するのもなんだが・・・)。
見てない理由は、(芸術品作成の目的でない)便乗売り上げ目当てだけのハリウッドのリメイクものは見る時間なしと決めているので・・・。でも名だたる俳優を並べているので演技力を比較するのは面白いかもしれない。
この映画で、ステランはお気に入りの俳優になった。とてもいい。実にいい。
どうなんでしょうか?実感ないです。もったいなかから、1箱飲みます
本書の設定で、まずおもしろいのが主人公が老人だということ。彼らのスローペースだが、ウィットを忘れないささやかな日常が描かれていきます。老人が日々思う事柄、思うように動かない身体、各々のレベルで維持される矜持。物語を追うにつれて、いつも通りのキングの執拗な書き込みにうれしくなってしまいます。 日常が変異に侵蝕され、次第に様相を変えていくさまはいつものとおりなのですが、本書の感触は他のキング作品とは少し趣を異にしています。いったいどこが違うのか? いままでのキングのホラー作品といえば物語の構造が、かなり明確で白黒がはっきり対比されていました。しかし、本書は敵、味方、正義と悪の対比が曖昧にボカされています。 読者は、登場人物と同じように何が正しいのか?何が間違っているのか?ああでもない、こうでもないと暗中模索しながら読み進めることになるんです。しかし、読了してわかることですが、本書は決して見切り発車で書かれた作品ではありません。というより、キングのどの作品よりも考え抜かれて書かれた作品なんじゃないかと思えるくらいです。様々な伏線が見事にラストで結実するところなど素晴らしいし、主人公ラルフが体験する、別次元の描写など付焼刃ではとうてい太刀打ちできない緻密さで描かれています。 本書の重要なキーワードは「偶然」と「意図」。言いかえれば運命と宿命。この、あまりにも扱いにくい大きな命題を、キングは手をかえ品をかえアピールしていきます。 そして、エピローグ。大団円を迎えたのにも関わらず、キングはこのエピローグに多くの枚数を費やします。ぼくは、このエピローグを読んで「タイムトラベラーズ・ワイフ」を読んだ時と同じ感動を得ました。残酷だけれど美しい。悲しいけど、ハッピーエンドなんです。
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