はじめはあまり期待していなかったが,聞き始めて1分もしないうちに引き込まれてしまった.すばらしい音色,フレーズの歌わせ方に心がこもり,慈しむように流れていく音楽.驚くほどテンポがゆっくりであるが間延びすることなどなく集中.かといってぴりぴりしていない.ベートーベンにこういう表現と弾き方があったのか.しばらくピアノ音楽に無機的なものを感じていたところで出会った心温まる表現に感動した.本当に驚きました.いいCDです.
このCDを初めて聴いた感覚は、音が低いということです。音程が低いという意味です。
ショパンの生きた時代のピアノ・オーケストラを再現しようという意志は分かるけど、
少しやり過ぎなのではと思います。当時の音は今よりも低かったようですが、現代の
音程で演奏して欲しかった気持ちはあります。正直、戸惑います。
最初はプレイエルのピアノの音が、おもちゃのように聞こえましたが、仲道郁代さんの
演奏が、とてもデリケートで、良い印象です。
オケは音量の小さなピアノに寄り添い、伴奏に徹しているし、ピアノのない箇所は大きく
鳴っています。
SACDハイブリッドの音質もとても良いです。
すごくいい意味で脱個性な、手本になる演奏にも思えます。アシュケナージ、ワイゼンベルグ、ピリスなど魅力的なんですが、時折見せる強烈な個性のため、聞いているととても自分では弾けないと諦めていた曲も、仲道さんの演奏を聴いていると、「こうやって弾くの」って教えてくれている気がします。 それだけ素直に聴きやすいってことでしょうか・・・
何度も繰り返し聴いていますが飽きません。 ただ、全体的に少しゆっくり目でしょうか?あと、夜想曲9番で見せる、右手と左手の音の頭を少し意図的にずらして鳴らしているんですが、少々気になります。 このCDでは、6・7・10・11・12・15・17・18・21番が収録されていないのですが、是非聴いてみたいです。
レビューは書けませんが、感想を書きます。
最近のテレビはミサイル、殺人、誘拐などクリニックの待合室には不適当な話題が多く放送されていると私は感じ、2週間前からこのDVDをリピートモードで使用し、待合室のプラズマテレビで患者様にご覧いただいています。はじめは、一度見たからいいとおっしゃる方も1,2名いらっしゃいました。最近はそのようなご意見は聞かれず、私が待合室を観察するとこのDVDの映像を食い入るように見ている人、感動のため息をつく人、笑顔になる人等々が散見されます。私はひまわり、チューリップなど息をのむすばらしい映像と音楽に感動しています。時にはこの撮影地はどこだろうなどと患者様との会話も弾みます。自動でリピートしてくれると設定が楽なので助かります。その点を考慮し1点減点の星4つとしました。
内容は非常に良いけど初心者向け。趣味としてピアノを習い始めた、またはピアノ音楽にのめりこみ始めた中学生以上が対象でしょうか。音楽を作り上げていくときにどんなことを考えるか、音符から何を読み取るのか、リスナーとして深く聴き込んでいく時に何に注目すべきかといったことが学べるでしょう。
しかしとても残念なのは録音品質が悪すぎてせっかくの仲道さんの演奏の細かなニュアンスの弾き分けが聴き取れないことです。聴き取れるのはせいぜい強弱の差で、ペダリングすら不明瞭でした。そういうわけでちょっと減点。
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