クルセイダーズのメンバーとして類まれなる才能を発揮してきた彼が
一気に開花した作品。ソロを何作もリリースしてきたが、デビュー作品でこれほど素晴らしいメロディが次から次へ溢れ出すとは驚きだ。ファンキーであるし、リリカルでもある。有名な「メロディズ・オブ・ラブ」をはじめとしてすべての曲が珠玉の輝きを持った作品。キーボード奏者のアルバムとして誰もが5本の指に入れるであろう傑作。
某フュージョン関係のHPで絶賛していたのをみて、聞いてみましたが、 最高のできだと思います。 流れるピアノと、心地よいサウンドがたまらない。
シリコンバレーに出張したとき、友人にお願いして 週末にモントレーとカーメルへドライブに連れて行ってもらった。 これらの場所を選んだのはこのアルバムの印象を確かめたかったからだ。 モントレーにはカーナリローというストリートがある。 そこにはジョン・スタインベックの胸像があった。 昔は缶詰工場があったそうだ。 カルフォルニアには雨が似合わないが、1月ころに雨季があるそうだ。 カーメルは海辺の町でモンタレー湾から波が押し寄せる浜辺がある。 また、市街には保養地としての高級店が揃っている。 私は出会わなかったが、その中に画廊もあるのだろう。 モンタレー湾は夜に霧がかかり、町にまで靄として伸びて来る。 朝にはその靄が引いて晴れてしまう。 この旅を通じて日々新たという気分になった。 そんな旅を詩情あふれたピアノで見事に表現したアルバムである。
今までのジョー・サンプル、クルセイダーズサウンドを期待すると外されます。 (もちろん、ファンの方は百も御承知でしょうけど)
ジョーが子供の頃に聴いて心に残った音楽を、円熟期を超えて振り返っている感じの なんだかほっこりする曲の数々です。
これはこれで「在り」だと思います。なにしろ、このライブでのジョーは とにかく楽しそうです。 (このCDがライブ盤という意味ではありません。念のため)
WOWOWで見たとき、演奏云々以前に、欲に目の眩んだ企画物の極め付けという批判的な直感を持った。でも最近、改めて冷静に見ると、別の感じ方をした。よくフュージョンで超一流を集めると期待ほどではないアルバムが多い。例えばFuse One、Grandcross、M Colombier。でも、気迫が無いが、プロデューサーがどの場面でどういうプレイヤーの音やリズムを使うという綿密な計算をしたうえでの演奏なので、プレイは正確で比類なきもの。譜面が強く一発録りができる超一流を集めて、曲毎にバンドを入れ替える、スティーリー・ダンがいい例。反面、このレジェンズは、緻密に計算して場面に応じてクラプトンのギタープレイを求めたものではなく、単なるジャムセッション。超一流ジャズ系スタジオアーティストの中で、ポンと放り込まれたロックミュージシャンはいくらカリスマといえども、追い付けないのは当たり前。曲もザンボーン、マーカスのオリジナルや、ジャズスタンダードではクラプトンには圧倒的に不利で、せめてロックのオリジナルで演奏すれば違ったものになったと思う。でも誉れ高いモントルージャズフェスなので、そういうわけにはいかない。このように色々考えると無茶なのである。でも、超一流ジャズ系スタジオアーティストとロックのカリスマがジャムしたらこうなった!という音楽遺産として後世に残す映像として、消し去ってはいけないものと考えることにして、音楽的評価はしないことにしたい。
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