音楽の素晴らしさについては通常盤の方で多くのレビューが投稿されています
ので、こちらでは仕様の面についてコメントしたいと思います。
廉価版CDの中には音質を落として収録されているものもあるそうですが、この
「永遠のサントラ999 BEST&MORE」シリーズは通常盤と全く同じ音質だそうです
(レコード会社に確認済み)。
また、収録されてる曲も通常盤と同じということで本当に買いだと思います。
ただし、
スタッフのインタビューが掲載されているようなブックレットはなく、曲目や
クレジットが簡単に書かれた見開きのカードしかありませんので、その点について
は注意が必要です。
(※通常盤にブックレットが付いているかどうかは分かりません)
犯人は最初から読み手にわかるような手法ですが、伏線がたくさん張られているので
気が抜けず、展開に目が離せなくなりました。
東野氏は後のエッセイで、ある受賞作品の選考員にトラウマの一言
で片づけられたことを残念がっています。この犯罪の根底はトラウマと言ってしまえるほど
単純なものではない気がします。
雪穂と亮司の心理状況は書かれていませんが、あらゆる箇所で2人の密な関係を示すものがあります。
例えば小学生の雪穂が作った小物入れにR.Kと刺繍していることや、彼女が
大阪にオープンさせた
心斎橋店のR&Yという店名など...
冒頭から出てくるササガキという刑事がいい味だしてます.
後半はどういう終わり方をするのかハラハラしましたが、最後もこの
おやっさんが結末を見届けてくれてほっとしました.
男たちの下劣な欲望で傷つけられた雪穂を亮司が身を粉にして支え続ける。
読み手の想像力や恋愛経験によっても感じ方がさまざまな作品だと思います.
白夜行
原作を読んでいる私は、
堀北真希主演の日本版の星を2つにしました。
物語に深みがないように感じたからです。
堀北の演技も、感情の起伏を抑えて淡々としているだけのようにも見えます。
一方、韓国版のこちらは星4つ。
というのは、主人公二人の関係や“語られることのない内面”がより濃密に描けているから。
同じ『白夜行』という作品にあって、残念ながら
堀北真希よりソン・イェジンの演技のほうが数段上です(演出込みで)。
あと、日本語吹き替えもかなり頑張っています。
星を1つ減らした理由は、それでもなお主人公たちの間にあるものを“愛”として描いてしまったため。
そうでなく、二人の間にあるのは、凄まじい過去を共有する、魂が壊れた者同士の絆。
好きだ、愛してる、お前が大切だ、お前を守る…古今東西そんな物語は星の数ほどある中で東野圭吾の小説『白夜行』が衝撃的だったのは、いわゆる“愛”とは異なる、「二度と会わない」と決めた二人の凄惨な絆を描いていたからだと思います。
韓国版はそこによく迫っていましたが、小説にくらべるとやはりぬるい。
小説と映画は違うものだというのは言うまでもないことで、またこの作品は水準以上の出来栄えではあるんですけど、そうわかっていても「傑作の誉れ高い小説を映画化するのは難しいことなんだな」と思わされたりします。