原作を読んで非常に感銘を受け、映画化されているというので見てみた。
俳優の力演、そしてキャストは申し分ない。(少々奥田さんがふけているかと思ったが原作の40を48に変えていたのでそれは良しとしよう)
北村一輝もこの役にこれ以上ないかという位のはまりようだし、
吉本多香美(彼女の演技は見た事がなかったのだが)自然でけなげなそして体当たりの演技に圧倒された、荻野目慶子も鮮烈な印象だった。
しかし、これはおそらく制作者と私の原作に対する解釈の違いかもしれないが、私はここに出てくる不器用な世間からはずれたような人々との係わり合い、そしてどん底でも這い上がっていけるという希望を見出した。
そして主人公の中年男に義弟そしてソープ嬢由美が注ぐ愛は「無償の愛」であり孤独の中から人が人とのつながりを欲し、そこに生まれる愛である。
この映画では、理由のある愛であり、ラストを変更した事により、義弟と主人公そして元妻との関係が小説とは大いに異なってしまった。また由美が中年男に惹かれた理由というのも原作とは異なり、私が原作を読んで、心が暖かくなったような要素をまったく無視してしまった。
それが残念である。
ただ映画としてはそれなりの出来である。
さえない中年男と若いソープ嬢の恋愛物語、心だけでなく体もしっかり結ばれた二人の愛、そういった恋愛はなかなか出来ない。
恋愛映画としてみれば、そこにあるさまざまな愛の形にほだされ、自分のパートナーとの距離を縮められるかもしれない。
バストトップやヘアは見せなくても、こんなに品質の高い写真集が出来るという最高の見本。他の写真集もこれを見習ってほしい。女体の美しさがにじみ出ている。抱いてみたい・・・と思わせる素晴らしい写真のオンパレード。傑作。
このドラマの特徴として、随所に「恐怖の大王」というワードが登場することが挙げられます。本作が放送されたのが99年の夏クールだったので、最もタイムリーな話題だったんですよね。結局七の月には何も起きませんでしたが(笑)。
ドラマの方ですが、今作では呪いの媒体物がビデオテープからディスクに変更されています。前作の呪いの内容は、「ビデオを見た者は13日後に死ぬ」というものでしたが、今作の呪いは「ディスクの映像を見た者は、男なら死に、女なら自分そっくりの子ども(=貞子)を生む」というものです。呪いの仕組みなどは、前作と違って事細かに説明されているわけではなく、そこは少し残念です。