ピンク・フ
ロイドが分裂して、1人のけ者になったロジャー・ウォーターズが女性コーラス3人を含む約10人のバンドで行った2000年USツァーの記録。フ
ロイドの残り3人中心の「驚異」コンサートを意識してか、視覚的な演出は控えめだが、音の充実ぶりは凄い。ピンク・フ
ロイドのリーダーだった自負もあってか、フ
ロイド時代の曲が半数以上の19曲。その中にはギルモア中心のフ
ロイド(もう活動していない?)ではやらないだろう、「太陽賛歌」「ようこそマシーンへ」「ドッグ」等を楽しめるのが嬉しい。本作ではロジャーに一時のような神経質さがなく、余裕の貫禄でステージを仕切る。人にヴォーカルを任せたり、自分はアコギを弾いたりヴォーカルに専念してベースを人に任せる曲もある。確かにステージにギター奏者がずらり並んでもギルモア節は再現できない。しかし、逆にギルモア中心のフ
ロイドでは聴けないロジャーの声とベース、アコギがフィーチャーされ、それを異なる個性のミュージシャン達がロジャーのリーダーシップの下、各自の実力を十二分に発揮する本作の演奏には、もう1つのフ
ロイドここにあり、と叫びたくなる程の満足感を覚えた。「驚異」に収録された「狂気」の曲の数々や「クレイジー・ダイヤモンド」「あなたがここにいてほしい」(本作では演奏後にロジャーが彼らもここにいたら、と言うのが意味深)等を比較する楽しみもある。
視覚面の演出は
スクリーンに次々イメージを映す程度だが、シド・バレットの顔、輝くダイヤモンド、空飛ぶ豚、「狂気」の
ジャケットのプリズムや皆既日食の映像が登場するのはさすが。「ドッグ」の途中でロジャーを含めた一部のメンバーがカード・ゲームに興じる芝居をするのも面白い試み。フ
ロイド・ファンなら本作でのロジャーの健在ぶりを見逃せないはずだ。最後に、英詞と日本語訳つきであることを付言しておく。
前から気になるアーチストだったロジャー・ウォーターズ。ジェフ・ベックが好きでもあり、巷の評判も高い「死滅遊戯」だけは持っていましたが、「ヒッチハイクの賛否両論」でのエリック・クラプトンとの共演が気になっており、買おうかどうしようかと迷っている時にこのボックス・セットに遭遇、当時はまだ3千円程度と超・超お買い得だったこともあり、早速注文しました。
その後すぐに一旦品切れとなったようで、配送時期は何ヶ月か延期されましたが、さすがAmazon、最終的には商品を確保し、配送してくれました。
オペラ・アルバムの「サ・イラ」は個人的には「あれ?」という感じでしたが、他のアルバムはいずれも聴き処満載で本当に楽しめました。
どのアルバムもバックのミュージシャンはしっかりしているし、ロジャー節みたいなものも味わえて、本当に満足でした。
「ヒッチハイク」は賛否両論のようですが、私は個人的には大好きです。ちょっと価格はあがりましたが、まだまだお買い得だと思いますので、ピンク・フ
ロイドが好きな方は是非手にとってみてください!
はじめはとっつきにくかったこのアルバム。しかしSEの向こうからきこえてくる切ないメロディー、ロジャーの声。麻薬のように私の心をつかみました。こんなアルバムは他にないでしょう。あとは「こんなアルバム」があなたの内部に住み着いてしまうかどうか。
唯一無二の愛聴盤。
非常に有名なライブです。当時私はロジャーというよりも、スコーピオンズとかシンディ・ローパーといったゲスト(ほんのチョットだけよ)観たさにこの作品を買った覚えがあります。ステージのセットはやたら大掛かりですが、肝心のロジャーの歌はチョイ地味です。それにこの人って、もともと歌あんまり上手くないもんね。だから彼のソロの部分は退屈しました。私はピンクフ
ロイドって、ロジャー、ディブ・ギルモア、リック・ライト、ニック・メイソンの4人がそろって初めてピンクフ
ロイドだと思っているので、ピンクの曲をこうしたソロでやるのは、なんかいかにもイベントくさくて、個人的には評価できません。たぶん同じことをディブ・ギルモアやニック・メイソンがやってもなんか、しっくりこない感じもったと思います。私個人の印象的には、ロジャーは詩的(後にアジテーター)な人、デイブは、音的な人という感じです。ピンクフ
ロイドというバンドでは、お互いに足りない部分を補っていたから、良かったのではないでしょうか。私は二人のうちのどちらかが目立った作品は、あまり好きではありません。おそらく、対立しあうことが、良い作品を生んでいたのかもしれません。