放映が始まってしばらくは、ああまたテレ朝臭ぷんぷんのベタな展開・説明的演出で、
しかもかなり昼メロチックな古典ドラマだなあ・・なんて少々馬鹿にしながら
見ていたのですが、回を重ねるごとにだんだんと引き付けられ、気づけば最終回まで欠かさず
見ていました。政略結婚とか忌まわしい血縁とか、はたまた昭和の学生運動とか、
およそトレンディでない、アナクロともいえる題材、脚本なのに倦むことなく楽しめました。
”けれんと虚構の香りぷんぷんの演劇チックなある種重苦しくうざったいノリも開き直って徹底すると、
昨今もてはやされる”軽妙なリ
アリティ”にもじゅうぶん対抗できるのだということを強く感じた怪作でした。
トーク番組で「役になりきるためには平気で歯だって抜いちゃう」とも語っていた、主演の
北村一輝は、
狂気を湛えた表情で実にいい演技してました!