プロモーションで平凡な小説がベストセラーになり得るという見本。
柴咲コウの感想を帯に使ったということからも、メインターゲットは10代後半の女子高生と思われます。いい大人が読んで感動する本ではありません。また、ルポルタージュでもないので、実際に白血病で悩む方からの描写に関する批判は的違いかと思います。
受験勉強等で恋愛できない高校生が読むには適している本だと思います。が、実社会でそれなりの恋愛経験を積んだ人には心理描写の浅さ、視点の幼稚さ、エンディングのまとめ方などで不評な小説だと思います。変わった視点として、祖父と孫の友情物語として読むとそれなりに感動できる話ではあります。
さすがはTBSドラマだと思った。
原作にない演出や出来事も、違和感なく補完されている感じ。
尺が余って足したのであろうエピソードなのに、感動する。感情移入できる。
つまりかなりの改変がなされているのだが、映像と演出が見事。
原作の雰囲気、世界観は全く損なわれていないのだ。
特に印象に残っている足されたエピソードといえば、 朔のおじいちゃんの骨をアキと撒く回や、アキに対する後悔を呟くアキ父など。
前者は原作じゃさらっと済まされていただけだった。撒いてきた、という事実だけが書かれていた。だからその辺の足し前は嬉しい補完。
後者はアキの余命が短いと告げられた病院で、白いスカートをはいている子供を見かけたアキ父が、 あんなスカートをねだってきた幼少の頃のアキを思い出し、 買ってやればよかったと涙する場面。
ラストシーンは、はっきりとした答えは出ないけれど… 朔が幾度と見ていた夢が覚める前なのかもしれない。
しかしその夢は、最後必ずアキがいなくなるという結末だった。
ラストシーンはそうならなかった。
朔とアキが、お互い言葉を交わすでもなく幸せそうに手を繋いで、夕暮れの海辺を歩いていく。
なんとなく、朔の人生の終わりにアキが待っていたという表現なのかなと。
原作より、朔太郎
『僕の人生の終わりに、アキが待っていてくれる』
そうして朔太郎は、ついに肌身離さず持っていたアキの骨を撒くのだ。
そう考えると、大幅な肉付けはされているが、とても原作を大切に作られたんだなと思う。
ありきたりな純愛モノとしてある映画版より、こちらのドラマ版を強くお勧めする。
原作の世界観を壊すことなく表現し、非常に完成度の高いドラマに
仕上げていると思う。
プロモーションで平凡な小説がベストセラーになり得るという見本。
柴咲コウの感想を帯に使ったということからも、メインターゲットは10代後半の女子高生と思われます。いい大人が読んで感動する本ではありません。また、ルポルタージュでもないので、実際に白血病で悩む方からの描写に関する批判は的違いかと思います。
受験勉強等で恋愛できない高校生が読むには適している本だと思います。が、実社会でそれなりの恋愛経験を積んだ人には心理描写の浅さ、視点の幼稚さ、エンディングのまとめ方などで不評な小説だと思います。変わった視点として、祖父と孫の友情物語として読むとそれなりに感動できる話ではあります。