1st,2ndアルバムは持っているが、その後遠ざかっていたアッシャー。OMGとDJガット・アス・フォーリン・イン・ラヴのPVを見て、久々にええやんと思っていたところにこのデラックス・エディションの発売を知り購入。ダンス曲はイケイケでまだまだ現役だぞという勢い感じるし、ミディアム〜
バラードは歌のうまさを改めて感じることができた。バランスのとれた作品だと思う。ただ、
ジャケットはオリジナルの方がかっこいいね。
初めてポーの作品をしっかり読んだのは、大学の授業。
それも『アッシャー家の崩壊』。最近のホラー映画で観られる気持ち悪さや
ハッというおどろかされる怖さではなく、少しずつ知らない間に恐怖心を
あおり体の芯までゾクゾクとするような感じ。授業中に先生の解釈付で読み
進めた時のなんとも言えない不気味な感覚を、今でも忘れられない。
この本には、題名にもある通りポーの作品でも有名な『黒
猫』も収められ、
彼独特なゴシックホラーの世界が楽しめる。是非、お試しを。
「Take Your hand」「Seduction」「Red Light」「Caught Up」
からなるストーリー仕立てのショート・ムービー、
「Yeah!」「Burn」「Confessions」「My Boo」
のプロモーション・ビデオ、そして未公開曲
「Dot Com」「Doin The Most」「It Is What It Is」「 What You Need」
を収録した
ボーナスCD付きときちゃあ買わない手はないでしょう!
そしてキレのある流れるようなダンス、張りのある声、まさにアッシャーの魅力を凝縮したDVDとなってます!
買ってまず損はないです!やっぱりアッシャーは最高!
この映画は以前から気になっていた。実は2011年にフィルムセンターで観る機会があったのだが、有休が採れず見逃してしまった苦い経験がある。今回やむなくDVD鑑賞したが、いわゆる怪奇映画の大半は、この1928年制作の僅か47分のサイレント映画の傑出した芸術性を証明するために存在するのではないかと思わせるほど、この映画が持つ独自の世界観に魅了される。外連味や虚仮威しのような恐怖映画は、この作品に比べれば瑣末で矮小なものに見える。
或る冬の日、アッシャー家に友人が訪れる。その邸宅は廃墟のような古城で、案内されると大聖堂のような空間が広がり、居間には巨大な暖炉(まるで溶鉱炉)がある。当主のロデリックは傍らの夫人をモデルに肖像画を描くのだが様子がおかしい。何かが憑依したように絵画に没頭しており、夫人も次第に衰弱していき遂に倒れて息絶える。ロデリック達は屋敷から離れた石室の地下に棺を安置するが、嵐の夜に夫人は蘇りヴェールを纏った亡霊の如く屋敷に現れるのだ。その姿は救いを求めるように見えるが、やがて暖炉の火が引火した屋敷は
紅蓮の炎に包まれて崩壊していく。
このアッシャー家の居住空間が凄い。広大で天井が見えず異次元に迷い込んだ感覚で、屋敷も何やら得体の知れない生命力に支配され不気味な魔力が漂う。その魔力がロデリックを操り肖像画を描かせていたのか。そして不可解な現象として、肖像画の夫人が生きているように瞬きしてこちらを見るのだ(来世からこの世を見ている)。もしかして全身を描き終えたら肖像画に魂が宿り、ロデリックをあの世へ導いて行くのではないかというような想像に駆り立てられる。
そうさせる為に邪悪な魔力が夫人を蘇生させ、屋敷に引き戻したのかと思うくらい、映画は神秘的で幻想的に展開する。これに不条理を煽るように冬枯れの木・重く垂れ込めた雲・波立つ湖面・風に揺らぐカーテン・舞い散る枯葉などが絶妙に挿入される。ラストはアッシャー家全てが灰燼に帰した事で屋敷の魔力が消滅し、呪縛から解かれたロデリックと夫人が正気を取り戻す。
技術的にはスローモーションとクローズアップの効果が絶大で、作品の耽美性を際立たせ、音や台詞は不要なくらい映像が雄弁に物語る。この作品が公開されて85年位経過しているが、映画は大した進歩はしてないように思える。ジャン・エプスタン監督恐るべし!