さだまさしが世間のバッシングを乗り越えて復調した時期の1981年後半から84年までの3年間にリリースしたシングル7枚のAB面14曲を収録したシングルス全集第4巻です。本作は「防人の詩」に代表されるさだが精神的に厳しかった時期に書かれた重く暗い楽曲のイメージを払拭してもう一度明るさを取り戻そうという意欲が窺える好盤です。個々の曲の完成度としては初期よりも苦しみ抜いた分深みを増していると思いますが、大人っぽい落ち着きが出る事は半面おもしろ味が減ったと感じさせてしまいますし、何より世間の興味を繋いでヒット曲を作り続けるのは非常に困難な事ですので、残念ながらやがてさだが創作する曲は時流から外れて行き売れなくなります。けれどこの時期以降のシングル曲を聴くとヒットを狙う意志は感じられず、とにかく納得出来る作品を生み出す事に重点を置いたという印象を受けます。地味で時代に取り残され埋もれてしまった曲もありますが、2曲を除いた12曲がアルバム未収録の貴重なオリジナル音源です。
『生生流転』自ら中国で撮影した記録映画「
長江」の主題歌で「ああ あたりまえに生きたい ささやかでいいから」と人生を歌います。『しあわせについて』「防人の詩」の重苦しい暗さから明るい曲調に一転し2度目の戦争映画主題歌となりました。『長崎小夜曲』「精霊流し」以来久し振りに故郷長崎を歌った陽気な代表曲です。『北の国から』有名な国民的ドラマの主題歌で歌詞のない画期的な名曲です。『退職の日』父が退職の日を迎えた家族の記念日を歌う感動の一曲です。『望郷』忘れ難き故郷を歌った昼ドラマの主題歌です。『それぞれの旅』帰るための各駅停車の
列車の旅を歌う旅情歌です。『シラミ騒動』ライヴ録音が楽しい笑える歌です。『寒北斗』大晦日に郷土へ帰り親父お袋と過ごす情景を歌う郷愁の一曲です。さだまさし中期の深みを増した楽曲をたっぷり味わって下さい。
言わずと知れた小林秀雄先生の親しみやすい名曲です。ママさんコーラスにピッタリ。サブ
タイトル通りお父さんも歌えます。歌いごたえたっぷり。