TVアニメ「爆転シュートベイブレード」第42話から第46話を収録。
ロシア編の主役はカイ。今まで強さだけを求めてBBAチームと行動を共にしてきた彼だが、最強の特性ベイを渡されて
ロシアチームに寝返ってしまう。そして第45話「バイカル湖の決闘」。いよいよカイ自身がいくら最強のベイを使っても、ひとりの力ではみんなに勝てないことに気づくのだ。
決勝間近に本当の意味でひとつの仲間になったBBAチーム。極悪非道な
ロシアチームとの戦いが始まる・・・。
2009年に出た『ずるい!?なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか』の増補改訂版となります。読書会でお世話になっている青木さんの旦那様の著作で、前作と同じくいただいてしまいました、、感謝です!
「
プリンシプル(原理・原則)との差異を踏まえた上で、ルール(手段・手続)作りへの参画することが大事」との骨子は同じです。今回はそこからさらに考察を深めて、まさしくこれからの日本と日本人の闘い方を描こうとされている一冊と、感じました。
「(正々堂々とルールを守り、潔く闘うという従来の日本人の)考え方を堅持したうえで、
ルールつくりには積極的に参画していくことが大切」
スキーなどのスポーツや車やバイクなどのビジネスの事例を上げながら、「勝ちすぎは社会を豊かにしない」し、「ルールを支配したからといってずっと勝ち続けられるわけでもない」と、その後の結果まで踏まえて述べられていて、非常に説得力があります。
例えば、1998年直後のスキージャンプルール改正は、なんとも後味の悪さを感じたのを今でも覚えています。ただ、その後の結果を中長期的に俯瞰すると、体型的に日本人と変わらない方が結構勝利しているとは意外で、「ルールは成長の糧になる」というのを考えさせられた事例です。
その上で「1チームが勝ちを独占しては面白みがなくなってビジネスとして成り立たなくなる」とされています。これ、身近では日本のプロ野球を見ていると納得してしまうんですよね。先日のWBCが盛り上がる一方で、その波及効果は相変わらずにいまいち見て取れないかな、と感じていますから。。
大事なのは「自身を含む社会の成長(公益)」で、これは
プリンシプル(原理・原則)であり、そうそう変わるものではない。しかし、この原理を最大限に実現していくためのルール(手段・手続)は、適宜変えていくべきだろうとは、双方の区別ができているからこそ、でしょうか。
ルール(法)はその時代の状況に則して変わっていく、これは「法治」の理念を生み出した古代
ローマの時代でも同じで、その系譜を受け継いでいる欧米であればごく当たり前の感覚なのかなと。
翻って日本はというと、、一度決まったモノはオイソレとは変えないとする傾向は強いと思います。これが
プリンシプルに対してであればよいのでしょうが、問題はルールをも混同して不変のものとしてしまっている点でしょうか、特に戦後はその傾向が強くなっていると思います。
むしろルールという枠組みを守ることにだけ汲々として、肝心の「日本人としての
プリンシプル(美学)」を見失いつつあるのではないでしょうか。「仏作って魂入れず」とはよくいったもので、戦後のGHQ内部の共産主義勢力の在り様を鑑みて、痛感するシーンもしばしば。
戦後教育を例にとってみると、日教組などの敗戦利得者の暗躍もあるでしょうが、古来より連綿と受け継いできた日本らしさが、完全に断絶されてしまっていたと思います。そのルールとなっていた戦後の教育基本法ですが、こちらは2006年に戦後初めて大幅に改正されています。
少なくとも旧法よりは日本人としての
プリンシプルを伝えられるような、そして生涯をかけて実現していけるような教育の実現が可能になったと思います。この新法がいい方向に動いてくれるよう期待したいところですが、、さて。
ルール作りで、一時的に後塵を拝しても、次の機会を見据えて公益に資するルールを検討していく事を継続していく必要があると思います。その指針になるのは「公益」になるのでしょうが、それを実現していくには、自身のブレない
プリンシプルも大事なのかなと。
そのためにも、日本人としての「
プリンシプル」を次世代に伝えていきたいですし、その場の一つとなる「教育」はやはり大事だな、と。その意味でも、日本という国の成りたちや在り様を「大きな物語」として語り継いでいきたいところです。
イギリスの歴史学者、アーノルド・トインビーはこう言っています。「12〜13歳までに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅びている」と。公教育の場で「日本の神話」を学ばせようとしない、この一事を持ってしても敗戦利得者と呼ばれるヒトビトの目的とするところがよくわかるかと。
今の日本は、先の大戦後の日本が参加できずに作られた「ルール」に縛られていると思います、教育しかり、憲法しかり。安倍総理が2006年から言い続けている「戦後レジームからの脱却」、これは「ルール」を作る側に回りましょうと読み替えることもできるのではないかと。
「ルールの作り方や変更の仕方にも、私たちの
プリンシプルを入れ込んでいく」
対外的にはTPP、内政的には憲法や教育など、制度疲労を起こしているルールは山ほどあるかと思います。勝ちすぎず負けすぎず、バランスを取りながら、正々堂々をルールを作り、潔く守っていくことが、ひいては公益(社会的有用性の発露)にもつながっていくのかなと。
日本人が、グローバリゼーションと対峙するとはこういうことだ、とのヒントをいただける一冊と感じました、まさしく、今の時代が求めているのではないかと、そんな一冊です。
普段は広東語で歌っているエイジアンポップスの歌姫。これは日本のマーケット向けアルバム。曲を書いているのは=上田知華/羽田一郎/尾崎亜美/柴野繁幸などが
メジャーな職業ライターだろうか。
というわけで、見事な歌謡曲ソングを切々とまたおおらかに歌う。
10点中7点。コーラスアレンジでディクリーが参加。彼女の声の質感はずばぬけている。