有線で「月光」を聴いて、とても感動して早速CDを購入。CDの
タイトルともなっている「愛と哀しみの果てに」は、聴き込めば聴き込むほど自分の中に暖かな気持ちが広がります。ドラマの一シーンを見ているような、そんな曲です。「愛と哀しみの果てに」というのはちょっと大げさな曲名のような気がしますが、つらいことを乗り越えたときの静かな気持ちをよく表現しているな、と感じます。
原作(アフリカの日々)を先に読んで、映画も見てみました。
だいぶ脚色されているだろうなと思っていたところ、ストーリー、登場人物が実話にけっこう忠実だったので好感を持っただけでなく、映像の美しさに引き込まれました。制作
スタッフの頑張りに拍手です。
圧巻は飛行機で雄大な大地を飛ぶところです。物語がリアルに立ち上がってくる感じと言えばいいでしょうか。
登場していた個々のアフリカ人の人物描写が素晴らしいので、原作もおすすめです。
「Out of Africa」。この映画の原題です。翻訳された原作の邦題は「アフリカの日々」で原題とは少し違うのですが、実際のところ原作をよく表しているのはこの「アフリカの~」の方です。
映画に、「愛と哀しみの果て」という原題とはかけ離れた
タイトルがついたのは、他でもない
ハリウッド的脚色の結果によるものです。メリル・ストリープとロバート・レッドフォードによる、アフリカと西洋の静かな衝突の中に起こる大河的ラブ・ストーリー。しかし、原作にふたりの映画のような愛の関係を読み取ることはできません。むしろ2人の関係は、アフリカでの西洋人的友情でしょう。
ぜひ、映画を見た方には原作も読むことをお薦めします。映画とは違うふたりの姿が、アフリカの世界が見えてくることでしょう。また、ジョン・バリーの音楽も忘れずに。