アニメでこんなに泣いたのは本当に久しぶりです。 おもちゃに興味がなくなった思春期、知らない間に母が処分してしまったお気に入りのぬいぐるみたちのことを思い出して涙が止まりませんでした。 私も小さい頃は大好きなおもちゃたちにたくさん命を吹き込んでかわいがっていましたが、そんな純真な心は大人になればいつしか失ってしまうもの。 それを強烈に思い出させてくれた、こんなすばらしい映画はないです。 しかもそれを、おもちゃ自身の立場から伝えているところが、より切なく、胸に迫ります。 子供向けという意味でも最高の映画ですが、大人にこそ見て欲しい。 ジェシーの歌を聴けばきっと、暖かくやさしい、なつかしい気持ちになるはずです。
この映画ができた時代は、まだマカロニウェスタンが健在だったころ。本場アメリカの西部劇の神髄を、あの七人で挽回しよう・・・という意識が多少はあったと思うのだが、実は撮影したのはマカロニウェスタンと同じスペインだ。そもそも「荒野の七人」の設定がメキシコ国境の話だから、マカロニの舞台とかぶるんだけど、それにしても正編の背景と比べるといかにも貧相。そして七人のメンバーもウォーレン・オーツやクロード・エイキンズなど苦労して集めてはいるけれど、ブロンソンやコバーンらと比べるとランクダウンは必定。そしてマックィーンに代わる腹心役に、同じTV西部劇出身のロバート・フラーを充てたが、これもスター性不足は必定。野盗が再び村を襲うというパターンを、そのまま踏襲しただけの面白みのない脚本も単なる二番煎じ以外の何物でもなく、砦に籠って夜の雨のなか身の上話に興ずるという気勢の上がらないドラマといい、これならイタリア製西部劇の傑作のほうがよっぽど面白い。ブリンナーはこの2作目で「七人」シリーズに決別したが、その後はイタリア製西部劇に鞍替えしている。クリス役の黒づくめスタイルはそのままに。
1974年に初来日した折に、The Acesとの鉄壁のコンビネーションを見た人には、実は少し食い足りないかも知れない。しかし、このとき齢七十をこえるのである。しかも、グレッチのギターはさほど使っていなかっただろう事は明白で、ギルドの12弦ギターの方が遙かに響きが良く演奏を行っているのだ。
ライナーを書いている小出氏は、主催者がグレッチでの演奏を望んだこともある、という趣旨の事を書いているが、実際にはこれは大きなお世話だったかも知れない。
このライブを見ている筈なのだが、場所を記憶していなかった。なるほど、今は無き有楽町そごうの上にあった読売ホールだったのか。いや、ドラムのオディ・ペインを親爺と同じだなどと与太を飛ばしているお茶目なロックウッドの発言で会場で笑ってしまったのは覚えているのだが。
スターダスト・レビューは三谷在籍中はアルバムの楽曲を根本と三谷が二分していましたが、三谷が脱退すると当然根本一人で楽曲を担当しなければならなくなり(柿沼は寡作なので でも彼の楽曲は粒揃いですよ)、心配通りアルバム「艶」、「Ladys&gentlmen」は曲の当たり外れにより、アルバムとしては散漫でした。もうスターダスト・レビューの過去のようなレベルのアルバムは聞けないのだろうか、と半ば諦めかけていたところにこのアルバムでした。それは本当にうれしかったです。良質のポップス=人生、の私には、本当に明日への希望が沸いてきたものです。このアルバムは曲の当たり外れがない上に、上質シングル級の曲が数曲あり、また流れるような曲編成になっているので、完成度が高い!ついでにその後のアルバムでは「31」がまたまた久しぶりに完成度の高い良質なアルバムになってます。
すっかり貫禄がついた姿で登場した『私立探偵マグナム』のトム・セレックにびっくり。どっしりした体型になったこともそうですが、アメリカにいるときに見ていた『私立探偵マグナム』の彼は、マッチョを気取れば気取るほどおかしさがにじみ出るというどちらかというとコメディタッチの演技が多かったので、最初ミスキャストではないかと危惧しましたが、軽妙な台詞まわしと、絶妙の間、そしてパーカーの作品から受ける雰囲気をそのまま絵にしたような映像にすっかり魅了され、最後まで引き込まれてみてしまいました。パーカーの作品は、登場人物達の個性あふれるしゃべりが魅力の一つですが、この作品でもそれをしっかり楽しむ事ができました。パーカーの作品を読むたびに思う、アメリカ人ってこんなにも『間』を大事にして相手の気持ちを推し量りながら暮らしているの?という疑問も、この作品をみると納得できます。ロバート・パーカーの作品が出るたびに必ず買って読む、というコアなファンなら絶対にお勧め。監督が良いんでしょうね。もちろんトム・セレックも渋くて良い男を演じてます。
|