本来なら、その場が理で消えてしまうはずの完全即興演奏の大傑作ケルン・コンサート。それが録音され、再生できるだけでも奇跡なのに、楽譜まであるとは驚き。 もちろん、ケルン・コンサートはあの時、あの会場でキースが1回演奏したものがすべてで、この楽譜を演奏したからといって、録音された究極の美と熱狂を完全再現できる訳ではない。この楽譜に寄せたキースの言葉からは、1回限りで消えてしまうはずの演奏が音符として固定されていいのか、という疑問の声が聞こえるようだ。 それでも音楽の美しさに比例してか、楽譜自体も美しいと思う。キースの即興演奏について深く考える契機となる。
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