メロディーの良さはもちろんですが、いろんなアーティストによるアレンジで飽きがこないです。 オーケストラの荘厳さあり、ジャズ風あり、カントリー風あり、などなど。 普通なら同じ曲しか入ってないアルバムなんてないんですけど、これは何度も繰り返して聴いても、ちっともいやにならない不思議なアルバムです。 寂しいときや悲しいときは暖かさに包まれる感じになりますし、 懐かしい気持ちにもなりますよ。
アリソン・クラウス、マルティナ・マクブライド、アール・スクラグッス、エミルーハリス、ティム・オブライアン、ジェリー・ダグラス、デル・マッコリー、ギリアン・ウエルチ、リッキー・スキャグス、ジェフ・ホワイト等とアイリシュトラッドのチーフタンズセッション。アイリシュ・ダンスも見られるし、一連のアイリッシュものとも趣向が違い、ブルーグラス・フェスものより音楽の練り上げも良くて気持のいいDVDです。曲がいいのでCDが欲しくなりました。DVDは曲間のおしゃべりが少し多いのがちょっとじゃまかも。蛇足ですがアリソン・クラウスは痩せてとてもきれいになりました。リージョン・フリー。
ケルト・ブームの始まりは1986年BBC制作の"The Celts(幻の民・ケルト人)"がきっかけでした。これまで音楽の歴史におけるブルースの重要性ばかりが語られていましたが、このドキュメンタリーや91年のBBC制作の壮大な"Bringing It All Back Home"プロジェクトなどのお陰で、ケルト・ミュージックの重要性が再認識されるようになりました。これは音楽ファンにとっては大きな意識改革を促されたちょっとした事件だったと思います。
そうした流れの中で1997年にアメリカからの視点で作成されたドキュメンタリーが"The Irish America - Long Journey Home"で、これはそのサントラです。このアルバムはチーフタンズのリーダーであるパディ・モローニがプロデュースを担当したもので、チーフタンズを初めとするケルト・ミュージック界のビッグ・ネームからアイリッシュの流れを汲ロック〜ポップスの重鎮(V.モリスン,E.コステロ,S.オコナーなど)が名を連ねた豪華な一枚となっています。
個人的なことですが、発売当時シャルル・ド・ゴール空港で偶然試聴して夢中になって飛行機に乗り遅れそうになり空港アナウンスされてしまったということがあったので、忘れられない一枚です。
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