ジャズ系の人にしては珍しくピックでベースをプレイするスティーヴスワロウ。その彼がカーラブレイとともにレコーディングしたベースとピアノのデュオアルバム。スティーヴのベースはとても繊細な音で美しいメロディを奏でています。時々アコースティックギターかと思ってしまう部分もあったりします。またオーソドックスな4ビート系のラインやピアノをサポートする時の独特なベースラインも印象的。本当にピアノとベースギターが会話をしているようなアルバムです。単なるイージーリスニングではない深みのあるアルバムだと思いますので永く楽しめるかと思います。かくいう私も10年近く愛聴しています。
あ、またダイアナ様の世界にひたってしまう。読書とかしながらこのDVDをかけてると、気づけばこのクインテットの演奏に見入っている自分を発見する。時々鼻にしわよせて、ブルースの神が乗り移ったかと思わせる歌とヤノピ。バックの3人のミュージシャンも超テク。おまけにスイス、モントリオールの1万人近い観客の熱気や興奮が伝わってくる。全13曲すべてGOODだが、個人的にはトム・ウエイツ曲のTemptationが最も気にいっている。エルヴィス・コステロさんの奥さんだけど子供がいて歌とヤノピはじめたら、、、、なんてのは別として、私個人にとってはロバータ・フラック以来のホンモノ・ヤノピ歌手。
カーラ・ブレイがNYのフュージョン・グループ、スタッフと組んだアルバムで4人の管 楽器奏者はカーラ・ブレイ・バンドのメンバー。1976年の作品。特別編成のセッション ということからか演奏されているのはカーラ・ブレイのベスト・ソングスという趣で、 意外な組み合わせながら内容的にはとても面白く充実したアルバムになっている。カー ラ・ブレイの曲はポール・ブレイによる演奏が一番よく知られているのだろうが、ポー ル・ブレイの理知的で時にフリージャズ的な解釈に比べてここではとてもソウルフル。 カーラのメロディ・メイカーぶりが前面に出ている。特にバラード曲ではとてもメロウ な演奏を聴かせており普段の彼女の音楽からはちょっと想像するのが難しいほどセクシ ーだ。ラズウェル・ラッド等管楽器奏者の演奏も素晴らしい。カーラのオルガンとリチ ャード・ティーのピアノ、エレピとの絡みなど聴いていてゾクゾクする。カーラ・ブレ イに近寄り難いコワモテのイメージを持っているひとにはまずこのアルバムをお薦めし たい。
愛車の中でも手軽に聴けるようにCDを買い直しました。 ハイラムブロックのギターを中心に据えた音色が実にCool。 LPを買ったのが夏で、今は無き実家の自室で聴いたのが 原体験だからかも知れませんが、これからの季節に良い と思います。Sextetの面々も要所を締める手堅い仕事振りで 才媛(って年齢でもないが(苦笑))の編む音絵巻に 自分の彩を添えています。小難しくはないのでご心配なく!
カーラ・ブレイ (Carla Bley) 1938年5月11日アメリカ合衆国生まれの女性ジャズ・ピアニスト、コンポーザー、アレンジャー、オーガナイザー。1960年代フリージャズ・シーンに飛び込んだが当初は生計が苦しい時期もあったが、1957年にポール・ブレイと結婚するも離婚、その後ゲイリー・ピーコックと結婚した、ところがゲイリーの妻であるアーネット・ピーコックは何とポール・ブレイと結婚する。その後演奏活動は幅を広げコンポーザー、アレンジャー、オーガナイザーと手広く活動をしている。アルバムは1981年録音のサンフランシスコのライヴでフリージャズのカーラ・ブレイにしてはの灰汁のない演奏だが80年代の特徴とされる。トランペットにマイケル・マントラー、ベースにスティーブ・スワローを自由に操(あやつ)るカーラの異色の作品の誕生である。ちなみに秋吉敏子が1929年生まれなので約10歳の歳の差がある。 (青木高見)
|