◆小説というよりはむしろ、歴史解説である。
■■西郷隆盛は、島津斉彬に見出されてその才を発揮し、 江戸・京都に人脈を築いて倒幕の原動力とした。
■明治政府においては薩摩兵を率いて陸軍の主力となったが、 朝鮮外交の軋轢解消を期して自ら外交使節を志願する。
明治天皇の内諾は降りたものの、 洋行帰りの岩倉・大久保らの運動で敗北し、下野。
鹿児島に帰り、私学校での教育と軍備に努める。
■私学校生徒の暴発をきっかけに 桐野利秋らに担ぎ上げられた西郷は、 半年の戦いののち城山に果てる。
■■下野後の西郷の行動には、 維新の功で顕官となった者たちの傲慢や、 士族の不穏な動きへの懸念に由来する 「思惑」が秘められていたという。
◆本文約240ページと薄いので、 情報量では他書による補完が必要だが、 短時間で読み通すことができるので重宝である。
座右の書というのはありがたい存在ですが、読み手の力量を問うものでもあり、なかなか良書を味読する境地というのは得難いものです。
私にとって言志四録もそのような書物の一つでした。すごく興味もありあこがれもありながら、敷居の高さのようなものを感じていました。しかし、この本によって一歩近付くことができたように思います。こんなにいい言葉が網羅されていたのか!との思いで、一気に読んでしまいました。
今度は全訳版にも挑戦してみたいです。
私のイメージでは菜根譚はすごくユル〜イ感じで、やさしく癒してくれそうな本であるのに対し、言志四録は幕末の志士のような気力を要求してくるような、過激な本であるという認識でしたが、今は必ずしもそうではないかなって、思っています。リーダーとか役職者だけでなく、普通一般人が生活していく上でも貴重な教えが一杯ですので、一度手にとってみられることをお勧めいたします。
著者の見識、胆識の深さにはいつも敬服の念を感じるとともに驚かされる
本書に書いてあることの一つ一つは実にシンプルだが、真理というのはいつもそういうもので言うは易き行うは難しといったところなのだろう
江戸末期〜明治初期の英雄・西郷南洲翁 彼の生き様は現代においてなお色あせることはない、それどころか現代の日本人にとって翁の生き様、教えは是非とも腹に収めたいものの一つといえる
現代日本は豊かであるといわれ、現実に世界の中でも有数の富に満ちた国であるといって差し支えないだろう しかし、私もそうだが多くの人たちが閉塞感を感じざるをえない心持ちで日々を過ごしている これはなぜか? 本書にはその答えとともに、ではどうすればよいのか、日々を充実して過ごすにはどうしたらよいのか、その全てが書かれているといっても過言ではないとあえて断言する
一読どころか何度も読み返して腹に収めたい一冊である 私も座右の書といえるものにまた出会えた喜びを噛み締めている まずはぜひ一読を!
”敬天愛人” なんと腹にズシリと重みを感じさせる素晴らしい言葉だろうか!!!
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