本としてはロングインタビューが中心でほぼ全体が文字の構成です。口絵や絵コンテも一部ありますがビジュアル面は極めて少ないので文字を読む事が苦手な方には向かないかと思います。
インタビューとしては、氏の幼い〜子供の頃〜社会人、そしてアニメ業界関係へ携わってからの各作品の話で時系列的に進行。アニメ業界では主に東映動画と虫プロ在籍時代、マッドハウスとの制作作品。
今のアニメ業界ではデジタル化が進んで想像もしにくい部分もあると思いますが当時では、りんたろう氏の演出の発想はかなり大胆なアイディアやイメージがあった事も理解できます。
中でも私が成程と思えた話が美術の椋尾さんとのやりとりです。夏の風景で畦道にある砂利まで細かく描いてあるが、りんたろう氏は砂利はいらないという。理由は太陽の光でほとんど白く飛んで見えるといった感じで具体的なイメージがあった部分(他にもありますがココでは紹介しきれません)。
作品では「グランプリの鷹」物語路線の変更にも今更に納得。TV版「ハーロック」も製作状況は過酷でありながら、好きな要素も盛り込んだ作品であったようです。
劇場版「銀河鉄道999」は1作目でやりきり感があったので2作目は、あまり好んで監督をした作品で無い事も意外な事実…。ちなみに細田守監督は999劇場第2作がりんたろう作品No.1との話もあり、魅力内容を語っていました。
「幻魔大戦」での"大友克洋"起用や後の繋がり、「メトロポリス」等での手塚作品への想いも興味深いです。新作「よなよなペンギン」も、監督として独自の3D表現を目指した事も触れられています。 あと関係者コメント集や作画陣による、りんたろう似顔絵もGood。
私は内容は満足ですが定価が高い気味で、一つ減の☆4つ評価です。アニメ映像製作に興味を持ってる方の幅広い層に読んで感じてもらいたい本と思いますので定価はもう少し抑えて欲しかったですね。
内容についてはさて置き、映像等について。 解説書の記載によると、原版は “放映用プリント” だそうである。 なるほど、各所に傷や汚れが目立つ。 音ももうひとつ良くない。 また、既存の再放送用プリントを使用した事で第8話にはオープニングに原版の選択ミスがある (この点は 「ニュープリント時の作業ミスらしい」 と説明されている) 。 テープのソフトならともかく、DVDの、しかも高額なBOXによる発売となれば購入者層は作品に対して一定以上の思い入れがある者が中心であると思われる。 その点を斟酌すれば、そのための作業に手間が掛かるのは承知のうえで、ネガを原版としてニューマスターを起こしてもらいたかったと思う。 視聴に耐えない酷さという訳ではないが、見るにつけ 「とりあえず見られるプリントがあるんだから、それで充分」 という様なメーカー側の計算が伝わってくる様な気がする。 しかし音声消去等の改変が加えられていない点を評価して “星4つ” 。
1974年TBS系放送の熱い時代劇「斬り抜ける」の主題歌が
ついにCD化だ!今甦る近藤正臣の勇姿、和泉雅子の可憐さ、
岸田森の渋い演技、佐藤慶の悪人ヅラ(失礼)、江守徹の名調子。
さあ、ザ・ブレッスン・フォア(そういえば、機動戦士ガンダム
のバックコーラスやってましたね)の迫力の歌声を聴け!そして、燃えろ!
(なお、岩佐陽一氏も「なつかしのTV青春アルバム!」
にてレコメンドされています。)
さて、9曲目の歌手「チェイ光星」はチャーリー・コーセイさん
ですよね。それから、14曲目の「川はいいな」。NHK「天下
御免」の挿入歌。故山本直純氏のメロディーに酔いましょう。ち
なみに、15曲目「急げ風のように」(平田隆夫とセルスターズ)と
18曲目「真夜中の子守唄」(ヒデとロザンナ)は、歌詞違い
で同メロディーなそうな。70年代前半に放送された「浮世絵女
ねずみ小僧」(主演は小川真由美!)の主題歌であることは言う
までもありません。
とにかく、買い!!!
アニメファンの方は要求レベルが高いため、大概の主題歌CD集はケチョンケチョンにこき下ろされています。これも批判は多いですが、割かしマシな方とゆうことで評価したいと思います。マッハゴーゴーゴーはSEが入っています。
普通TV主題歌だとマスターテープからコピーした良い音の場合が多いですが、これはサントラ特有のDレンジのせまい歪のある音で、まさしくTVから流れていた音で、我々の耳にこびりついている音です。制作者は「わかっている」人だと思います。
このシリーズは巻を重ねるに連れて面白さが増しています。 江戸の町を鳥瞰したような構図。 市やんの居合い。鉛筆書きのような場面もあります。 若造から一端の十手に成長した佐武やん。 怨み、嫉妬、道ならぬ恋。 どれも隠しておきたいことばかりですが、その秘めた思いが事件を生み出します。 浮世絵を物語にしたような抒情感がたっぷりと染み込んだ事件簿です。 石ノ森氏ならではの世界だと思います。 凄い。
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