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CBSソニーからリリースしていた頃も、いい作品が多かった。だが、それは村上自身がキューバ音楽を模索している時期でもあった。時間と経験を得て、村上のキューバ音楽眼はほぼ完成されたようだ。キューバ音楽は更に進化している。村上の使命はそれらをイントロドュースすること。大いに期待している。キューバ音楽は最高だ。これからが正念場だと思う。バンボレオというオルケスタ、タニア・バントーハというボーカルを得て、高く、高く、飛んでほしい。この後に続くパフォーマーはもっと進化しているだろう。キューバ音楽に停滞はない。
 
 
   
好きだなあ、こういうの。あきらかに万人受けはしない、庵野監督にしか作れない暗くて狭いどうしようもない映画。
 エヴァの心理描写的なシーンが好きだった人は、この映画も気に入るのではないだろうか。私がそうだったから。好きな人にはたまらないものがある映画だ。
 
 主人公の女の子を買ったいかにも気持ち悪いオッサンが良かったね。あのしょっちゅう唾を吐いていた不潔なヤツ。庵野監督の悪趣味な部分がよくでていた、庵野監督らしいキャラ設定だと思った。あんなヤバいヤツは普通の映画ではなかなかお目にかかれないから。この映画ならではの良さだね、あいつの存在は。
 
 浅野忠信も良かったなあ。カッコいいのに、性格は暗くて変質者的で、たまらないものがあったね。キャプテンなんとかにずっとモザイクをかけていたのは、画期的な演出だと思った。ヤバさを助長していたね。
 
 映画のラストらへんで、主人公の女の子がひとり喋りしていた「冷蔵庫の中にいた犬を抱きしめてやると〜」みたいなポエムがすごく印象に残ったね。感動した。あのポエムでこの映画は結局のところ、明るい希望のある作品になったのだと思った。
 
 
   
複雑に交錯した何百人というキャラクターがいながら、
 少しも破綻することなく、最後の1行まで美しい小説である。
 
 スピード感と軽快さあふれる文体。
 
 少年たちの破壊願望を1つの目的へと昇華させていき、
 
 過去をふりかえり、 癒されていく過程には胸が熱くなる。
 
 私はこの作品を、特に10代の子供たちに読んでほしい。
 
 残酷なシーンが多いけれど、あえてその残酷さから目をそむけずに、
 
 読んでもらいたいと思った。
 
 血と孤独の問いかけの中から、考えるべきものを見いだしてほしい。
 
 人間は簡単に死ぬ生き物だということを。
 
 少数派だという気取りは、ある瞬間多数派の傲慢さに
 
 変わるかもしれない、という脆さを・・・・。
 
 特にどこが好きかと言われたら、ラストシーンだ。
 
 小さく書かれた文字の中に込められた思いは、敵/味方を問わず、
 
 限りない生への尊重と哀悼の気持ちである。
 
 語られずして語る言葉とは、こういった万感の思いを指すのではなかろうか。
 
 ヒューマニズムを声高に叫ぶいかがわしさを、改めて感じる。
 
 読み終わって数日たっても、なお余韻が残る現代小説はこれが
 
 初めてだった。
 
 
   
雨です、、なぜか自然に、、この映画を、、、部屋の大きな窓を開けて、、窓の近くで観ました。
 今日はとても湿度が高く、でも涼しく、でも、涼しい中にも夏へ向かう力というか優しさがあり、
 大粒の雨が沢山降っていて、雨音が庭の木やデッキにあたる音が、この映画のように心地良かったからです。
 まるで、映画の空気感に包まれたような静かな優しい一日でした。
 
 坂本龍一のピアノも今日の雨音に合い、ほんとに、映画の中に入ってしまったような感覚でした。
 別にキリスト教徒ではありませんが、、ピアノ曲が、何故かアベマリアと聞こえます。
 不思議な充実した一日をありがとう。
 
 雨はまだ、やさしく、降り続けています。
 
 今日の雨は、きっと育みの雨ですね、、、きっと、、、
 トニー滝谷とあの女性も愛情を育みあうのでしょう。
 
 
   
ラテンミュージック、キューバ音楽というと賑やかなノリノリのサルサをすぐ思い浮かべるが(それも良いのだが)こういうCDも良い。タニアの素晴らしい歌声。ピアノとベースだけのシンプルな伴奏。まさに大人の為の音楽という感じがする。お勧めの一枚です。
 
 
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