この本は、イヴ・ケースとして有名な多重人格者が、子供の頃から仲が良く、心理学を専攻した従姉妹と共に、実名で自分の半生を語る自伝です。既にかかりつけの精神科医による一般向けの報告が出版され映画まで作成されていますが、彼女自身がまだすべては語られていない、他の多重人格者のためにも語らねばならない、と切に思ったために、最初の報告から二十年を経て出版されたものです。ここには彼女の子供時代から統合まで、そして医師の報告よりあとに起きた再分裂の様子があますところなく記載されています。一旦は統合したかに見えた人格の、新たな人格への分裂を目にすると、こうした精神疾患の完治の難しさを思わずにはいられません。 けれどここには、家族など周囲のたゆまぬサポートも描かれています。人はどんな困難に直面しても生きてゆくしかないということ、そして人が持つ困難をどうにか切り抜ける強さに、思いを馳せてしまいます。同時に、匿名で有名になるということについても考えさせられます。これは、読む人によって複数の視点がある、まさに多重人格的な一冊と言えるかもしれません。
注文から納品まで早かったです。又、梱包も問題ないです。DVDについては、かなり昔のものと知った上での購入ですので、 私はとても満足です。店舗を探してもあるはずない商品が購入でき満足です。ありがとうございました。
|