弦楽曲です。 1〜6曲目は弦楽オーケストラとソロバイオリンによる組曲のようです。
特に2曲目は切ない感じの曲で、4曲目は流麗で明るめな素敵な曲です。3と5曲目は感傷的な楽曲ですね。
全体的に優しく奏でられていて聴きやすいと思います。
本当にこの作品が好きな人にはわかるだろうけど、今までで一番辛い思いをしてきたのは柚希だろう。 批判している人たちもたくさんいるが、その人たちは柚希の優しさを分かってやれていないだけ。 柚希が風間のために青人を突き放したこともあったが、本当に無慈悲な気持ちでやった行いなわけないだろう。 それをいつまでも理解しないで柚希の批判ばかりする読者が多すぎる気がする。これ以上問答無用に柚希を毛嫌いばかりするようならもう君町に触れなくたっていい。 今回特に明日香ファンには酷な内容の巻だったとは思うが、青人と柚希という本命同士がようやく結ばれたのだから、次巻から2人がどのように進んでいくのか期待しても良いのではないか。 一番腹が立つのは周りに便乗して中身のない批判ばっかりしている人たち。少しは自分の価値観持って自分で考えるべき。
ガロ…CD版のオリジナルアルバムは入手できず中古のレコードを必死で探して集めてました。
それが、BOXSETになって甦るとは思ってもみませんでした。しかもDVD付きだそうで…私のような若いファンはガロの映像に出会ったことがほとんどないので、CDも楽しみですがDVDも楽しみです。
北村太郎さんは荒地派の詩人の中でも日常の情景を詩で描かれるのが抜群に上手い詩人です。 でも、その詩の中には、ほのかに、悲しみ、苦しみ、死の匂いが漂っていて、 それを感じ取った時には、北村太郎さんの詩に心が鷲掴みにされています。 今回、素晴らしい全詩集として、北村太郎さんの詩がまとめられた事に感謝しています。
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「墓地の人」北村太郎
こつこつと鉄柵をたたくのはだれか。 魔法の杖で 彼をよみがえらせようとしても無益です。 腸詰のような寄生虫をはきながら、 一九四七年の夏、彼は死んだ。 (つめたい霧のなかに、 いくつも傾いた墓石がぬれている。) 苦痛と、 屈辱と、 ひき裂かれた希望に眼を吊りあげて彼は死んだ。 やさしい肉欲にも、 だるいコーヒーの匂いにも、 彼のかがやかしい紋章は穢されはしなかった。 犬の死骸。 (死んだ建築家との退屈な一日。) ああ、彼の仮面が、 青銅の眼でいつも人類をみつめているとだれが言うの か。 その重たい墓石のしたで、 暗い土のなかで、 腸結核で死んだ彼の骨がからみあっているだけです。 幼年時代に、 柘榴をかんだ白い歯が朽ちているだけです。 それなのに、 尖った爪を血だらけにして敷石を掘りかえすのはだれ か、 錆びたシャヴェルで影をさがすのはだれですか。 (棺をのせた車輪がしずかにきしりながら、 しめった土のうえに止った夏の朝。) ああ、彼は死んだ。 埋葬人は記録書に墓の番号をつけました。 すべては終りました。 犬とともに、 夕ぐれの霧のなかに沈む死者よ。 さよなら。
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