私はディープ・パープルは聞きませんでした。だからグレン・ヒューズと言う人を知りませんでした。で、試しに買ってみたら、これが上出来なのです。ジェフさんのキーボードは、でしゃばりすぎず、グレンのヴォーカルを支えています。ジェフさんは器用な人で、どのグループに加入しても、そのカラーを掴み、他のプレイヤーを引き立てます。ソロでやるより、ユニット向きの人だと思います。
グレン・ヒューズのヴォーカルを載せた「ラジオスターの悲劇」が意外に宜しいです。エイジアの「アクア」作成時と同時期頃に作成された作品です。ソロ第一作目の「ライト・プログラム」とは全く異なる構成で、一曲ずつカラーが異なります。クラシックのカバーあり、アップテンポな、エイジアにも入れてみたいトラック6などもあり、バラエティに富んだ構成です。個人的にはジェフさんの原点の様に感じられる「イングランド」とかがこのCDの核ではないかと思います。発売当初のジャケットでの再発売バージョンに載せられたメッセージには、「声をテクノロジカルな楽器として捉えてみた」と載せられています。トラック13の「声」は合成で、ジェフさんならではの挑戦が見られます。曲構成には好みが分かれるところですが、長年彼を「ミュージシャンとして自分を支援し、付いてきてくれた人たちに捧げます」という言葉にジェフさんの音楽へのパッションが感じられます。
エイジアの作品にお蔵入りとなってしまった?曲集。テイストはまさしくエイジアそのものですが、アイコンのCDとして発売してもいいかもしれない。全体にジョンさんのテイストが強めに出ています。まさしく彼の言う3分間プログレポップに仕上がっています。アストラ発売後、「これ以上売れる曲を作っても売れないのなら、何をすればいいのか判らない」とジョンさんが悩んでいた時の頃のもので、二人が手探りでより上質のサウンドを求めている様子がわかります。音質があまり良くないので☆4つとしますが、決して悪い出来ではないと思います。曲自体は相性の良い二人の作品ですので、アレンジ次第で今後のエイジアのCDに入れて貰えるかもしれません。インストが一曲ありますが、ジェフさんのソロCDとは全く異なるアプローチで、エイジア寄りの曲に仕上がっています。
ベストオペラ101を楽しく聴いております。素晴らしい演奏の音源の蓄積があるデッカの中から、101曲に絞る作業も大変だったと思いますが、選曲はとてもバランスのとれているものですし、嬉しくなるような演奏の数々を聴き、堪能しています。
カラヤン、ショルティ、ロリン・マゼール、ズービン・メータ、シャルル・デュトワ、アシュケナージ、シノーポリ、ホグウッドなど、20世紀を代表する指揮者による演奏が含まれていますし、オーケストラも多彩で広範囲の管弦楽団を聴くことができました。
声楽曲が好きで、30年以上前からオペラ・アリアをよく聴いてきました。声楽家の特徴は、歌い手によって、声質も表現の仕方も高音の伸びも違うということです。いろいろな名歌手の歌声は、例え録音が古くなっても貴重だと言えましょう。
特筆すべきことは、世紀のオペラ歌手が残した全盛期の声を確認できることでしょうか。名プリマ・ドンナも加齢とともに衰えが見えるわけで、絶頂期の演奏は録音でしか確認できないので、古い音源も新しい音源も含めてこのような企画は貴重です。
マリオ・デル・モナコ、ジュゼッペ・ディ・ステファノ、ジュリエッタ・シミオナート、カルロ・ベルゴンツィ、レナータ・デバルディ、テレサ・ベルガンサ、ジョーン・サザーランド、ニコライ・ギャウロフ、ルチア・ポップ、モンセラート・カバリエ、という往年の名歌手の歌唱は素晴らしいですね。
そしてプラシド・ドミンゴ、ミレッラ・フレーニ、キリ・テ・カナワ、ルネ・フレミング、エディタ・グルベローヴァ、ソプラニスタの岡本知高、7曲収録されてあるパヴァロッティ、これぞ名歌手のオペラ・アリアでしょう。
エイジア好きにはたまらないジェフ・ダウンズのソロ作。 ただし、長編大作になっており、エイジアの5分間のドラマ風を期待している人には厳しいかも。
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