今年、私たちはすでに、『12種類の氷』(エレン・ブライアン・オベット:文 バーバラ・マクリントック:絵 福本友美子:訳 ほるぷ出版)という冬の本を手に入れましたが、これもまたすばらしい冬の本です。
降り積もり踏みしめられて堅くなった雪と地面の間には隙間ができて、そこは雪による断熱効果で暖かく、落ち葉で柔らかい。ここで生きる動物たちと、雪の上で食べ物を探す動物たちを同時に描いていきます。地面のなかを獲物を狙う赤狐。雪の下で隠れて行動するトガリネズミ。森全体の生命の躍動が、静かな冬を舞台に立体的に展開していきます。
考えてみれば、この設定の絵は難しいはずですが、クリストファーは様々なアングルを駆使して活き活きと描き出しています。
ホラー、刑事もの、コメディー、いろいろな要素がギュッと詰まってます。
アメリカドラマ大好きですが、パンバイア、
魔女、悪魔、モンスターといった
架空の生き物が主役のドラマはほとんど見ませんし、好きでもありません。
こちらはグリムというモンスター狩りが宿命の一族である主人公と
いろいろな邪悪な生き物の戦いというチャームドと同じようなあらすじですが、
刑事ドラマでもあり、コメディーでもありといろいろな要素があって、
ホラーが苦手な向きの方でも結構楽しめると思います。
ストーリーはいたって普通ですが、配役がおもしろくて、
グレイズアナトミーのエリス・グレイを演じていた女優さんが、
モンスター狩りの宿命を持つ主人公のおばで、彼女もモンスターを狩ってるって設定。
意外な配役で、それだけでもどうなるの〜?と見てしまいました。
だってこの女優さん、検事とか
弁護士とか有名
外科医とか、
お堅い女性役でしかお目にかかったことない方ですもの。
アクションもきちんとこなされていました。
あと狼男役の俳優サイラス・ウェイア・ミッチェルさん。
この方、どのドラマ見ていても必ず1話や2話は出演しているおなじみの脇役さんです。
このドラマの見どころというか外しどころとして、素晴らしい脇役ぶりを発揮しています。
少し話が深刻になったりするとこの狼男の一言が場を和ませる、そんな役どころです。
食事療法とピラティスで邪悪な心を克服したというエピソードだけでも笑えます。
この方は狂気と紙一重の人間、信心深い神父さんと芸域が広いです。
強いて難をあげれば、アクが強すぎて普通の中年男性役は無理かもというところでしょうか。
グリム童話に残酷な話が多いということは知っていましたが、
まさかアメリカのホラードラマの素材になるとは!
グリム兄弟もびっくりでしょうね。