第3回　「酒田紀行　農地改革の軌跡」

ドラマ部分の登場人物が存命で活躍していて、ドキュメンタリーで登場するという奇跡が、この昭和52年当時にはできたのだった。この回では、ジャーナリスト、マーク・ゲインが当時の酒田を訪ねるという設定が面白い。『日本の戦後』シリーズは、この回のように政治家ではない人たちのドラマがあるのがまた魅力である。

相変わらず豪華なドラマ部分、本間家の本家分家が集まった会での、加藤嘉さんと下元勉さんのシーンは名作日本映画のようだ。
「今年は寒くなりそうだな」
「うん、寒くなる」
「寂しいだろうな」
「ああ、寂しい。土地のない本間は世界一寂しい人間だ・・・」
それにしても本間祐介役の高橋幸治さん、かっこよすぎ。本間家の解散を宣言するところで、酒田の民謡が流れるシーンは必見です。