あくまでもドキュメンタリー映画として観たほうが良いです。演奏も全てが入っている訳でもないし、途中で切れてしまうものもあります。でも肝心な演奏はしっかり入っているという微妙な編集でストレスは感じませんでした。ただ、おまけのCDは本当にオマケで楽屋でのセッションのような感じでした。
ピアノ・キーボードは当然ですが、ウインウッドのギタープレイを見直しました。流石クラプトンのギターフェスに呼ばれるだけのことはありますね。94年の演奏ですからまだ枯れ切っておらず熱演しています。キャパルディもいい味出してました。少し切れ気味の性格なのでしょうけれど、いい奴でしたね。他のメンバーも凄腕揃いで最後まで楽しめました。
1913年(!)製作のアメリカ映画。日本公開題名は「暗黒街の大掃蕩」。監督は1910年代のアメリカ映画界を代表する監督の一人でありながら、早世(1921年)と作品の散逸のために忘れられた存在に近いジョージ・ローン・タッカー。本作品は、タッカー監督の唯一の現存長編作品にして、出世作です。物語は、ヨーロッパからの移民を狙う人身売買組織を警察が壊滅させる、というもの。「人身売買」(明示はしていませんが「売春」させるのが目的)という題材は、当時としてはセンセーショナルで、それもあってか大ヒットしました。 映画史的に重要な映画なのですが、何しろ90年前の作品で、映画もまだ幼年期、技術的には今見ると幼稚な部分もあります。特に屋内のシーンは、セットにリアリティがな!いこともあって、いささか学芸会風。しかし、屋外ロケのシーンは、当時のニューヨーク市街やエリス島周辺の風景を生々しく写し撮っていて臨場感があり、そこがこの映画の魅力です。 画質は90年前の映画とは信じられないくらい良く、伴奏音楽はビデオ用に作曲されたオリジナルでていねいな仕事。ランニングタイムは88分。当然サイレントで英語字幕が出ます。
|