再びボーカルにゲーリーバーデンが加わったアルバム。ゲーリーは、うまいボーカルというわけではないのだが、MSGには必要なボーカリストだと思う。それだけマイケルシェンカーの曲には、ゲーリーバーデンの声がマッチしてるのだと個人的に思う。曲は多少ポップになったが、それでもいい曲がぎっしり詰まっている。特に、インストのキャプテンネモは最高です。 しかし、これだけ評価の高いすばらしいインスト曲を作れるのは、ハードロック界ではゲーリームーアーとマイケルシェンカーぐらいではないでしょうか。
これは聴くよりもとにかく見た作品です、当時これはビデオで発売されていたんです。それこそ擦りきれるくらい見たしビデオデッキが故障するくらい見たんです…今と違って動くマイケルを見る手段はMTVかこれしかなかったんです。てなわけで1音1音どころかミスタッチまでもが私の体にインプットされているわけです。アメリカ市場を狙っていたマイケル軍は最高のパフォーマンスを披露しています、ケチをつけれる部分もあるんですがまだ若かった彼らや挫折を繰り返しながらもここまでやってきたマイケルの想いを感じ取れる気合いの入った一枚です。マイケルのプレイも当然冴え渡って快調です!
やっと日本盤として完全版でのお目見えです。以前のCDではUSミックスを全曲収録し、 大幅にアレンジが違うUKオリジナルミックス(1,3,5,6,7)をボーナス扱いで 収録した形だったので、オリジナルで経験した私にとっては正直消化不良でした。 今回はオリジナルミックスとUSミックスの順で収録し、当時の曲順を再現してあるので、 昔からのファンも納得がいく再発になっていると思います。
当時日本では初めにオリジナル仕様でリリースされ、追ってUSミックスが来日記念盤として、 オリジナルの曲順に変更してリリースされた経緯があり、最初のCD化の際もこの形を 踏襲して発売されていました。レコード会社サイドとしてはUSミックスを押していたようです。 個人的にはマッコリーシェンカーはイマイチだったので、内容的にも充実している (本来の流れのMSGとしての)本作が完全版として蘇ったのは嬉しい限りです。
名曲"Rock My Nights Away"のイントロからしてオリジナル・ミックスとリミックスで丸っきり異なるので、初めて聴き比べた人は驚くこと間違いなし。リミックスの効果については賛否両論あるけれど、個人的には好感を持ってます。但し"Still Love That Little Devil"以外。ヴォーカル入れ替えやがったのは最低。
ただ、せっかくオリジナル・ミックスも入れたのに中途半端な仕事だと思うのは、"Rock Will Never Die"のオリジナル・ミックスが入っていないこと。両方のバージョンを良く聴き比べるとわかるけど、イントロがちょっと違います。
折角オリジナル・ミックスを入れるんだったら、いっそのこと2枚組にして全体を聴き比べられるようにすべきだったのでは。
今までヒスノイズたっぷりのLP音源を聞いていたのでオリジナルミックスのフルCD化はようやくという気持ちです。 最初CDを買った時の違和感は、すっと消えずにありました。 WhitesnakeのSlide it inもそうでしたが、ようやくオリジナルミックスがCD化されうれしい動きです。 84年のLIVEを見て、実は「ゲイリーやるじゃない」とかなり見直したこともあり(81年と83年のLIVEはかなり辛かった)、このアルバムにも思い入れがあります。 楽曲も粒ぞろいで、特にSystems Failingのポップさはいいですね。この曲などは絶対LIVEではヘロヘロになると思ってましたが、しっかり歌いきっていました。 USミックスしか聞いたことのない方は、ぜひオリジナルミックスも聞いてほしいですね。
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