動物のお医者さん以来のファンですが、今までの淡々とした笑いより
一皮むけた「より明るい笑い」のような気がします。舞台がTV局とい
う現代性もあるでしょうか。
主人公に対してあまり好感を持っていない眼鏡君がプチプチの意味を
悟る瞬間など、個人的には爆笑でした。
バカ枠主人公は狂言回し的な感じもあり、周囲の巨匠カメラマンとか
優秀な新人アナウンサーとか、魅力的な脇役満載。
他に、TVに見いっていてバスを逃してしまった老夫婦とか、犬に「待
て」をしたままの飼い主とか、視聴者を描いた小さなコマも手抜きな
しで面白いです。
作者は巻末のおまけ漫画では、自分をずいぶん老けた風に書いて見え
ましたが、枯れない人ですね。
少女漫画と呼ばれる種類の漫画であることに異論はありませんが そんなレッテルは勝手に剥がしてしまうことにしました。 なので男性諸君も恥ずかしがらずに読んでみて下さいね。 暴力、恋愛、友情といった多くの漫画に必要不可欠な題材はほとんど用いられていません。 逆にそれが今なお新鮮な印象を与えるのだと思います。 個人的には二階堂くんの慌てぶりが好きで、TVドラマの要潤さんは適役だと感じました。 読んでいて、「思わずニヤリ」ということが何度もあります。 そして読み終えたら、日々の嫌なことなんて「ま、いっか」と思えてしまうような、 頭にかかった雲もどこかに霧散しているよな晴れやかな気分になること受け合いです。
私は原作のマンガを何度も読んでいますし、このマンガの大ファンでした。テレビドラマ化されると知って、「やっと!」と大喜びしました。キャストの方の顔ぶれを見ても素晴らしく、原作とは少し違う味が出ていてとても楽しくドラマを見ていました。 何度繰り返し見ても飽きません。 メイキングのチョビも最高です。(笑)
幼稚園の年長の娘がこのソフトを熱望したので購入してみました。自分が「先生」になって、治療したりするのが楽しいようです。動物が退院する度に喜んでいました。ちなみに小学3年生の姉も、一緒になって楽しんでいますよ。購入して良かったです。
文庫のよいところは解説である。 時折「作品をまったく愛してないな」と思わせる解説者がいるが、「どういしゃ」の解説者群にはいない。皆熱烈なファンであり、推薦者であり、そして鋭い佐々木倫子評論家である。本編もそうだが、解説の一つ一つが何度も読んでしまう名文ばかりなのだ。そしてその解説からまた新たな視点を得て、本編を読む楽しみが出てくる。 コミックスはコミックスで、扉絵を見る楽しみがあるので、ファンなら両方おさえたいところだ。この扉絵がカットされているのが、文庫の惜しいところで、扉絵が1枚の絵としてすばらしい完成度であったり、あるいは内容とリンクしたすぐれた1コマ漫画であったりするので、あるとないとではやはり違う。作業着姿の学生たちがランウェイをウォーキングするモデルさながらに描かれている絵は何度見ても噴き出す。モードマニアの佐々木さんならではのギャグだ。 そう、佐々木倫子作品の楽しみのひとつに「ファッション」がある。佐々木さんは服飾が好きな人だ。並外れてお好きだ。そしてセンスがいい。ニットのざっくり感やシフォンのやわらかさをたくみに描き分ける。扉絵にいかんなくその技術が詰め込まれている回も多い(大体モデルは菱沼さん)。しかし、文庫は文庫で装丁と表紙イラスト(と解説)が本当に素晴らしいので、これはこれでそろえておきたい。
話が前後するが、同じ白泉社の猫十字社著「黒のもんもん組」の文庫の解説が米澤嘉博で、これがまた名文なのだが、文庫化にあたって黒もんの大きな魅力のひとつだった「柱」(よく少年誌である、ページのよこっちょに書いてある1行のなんてこたーない文章)が削られてしまい、本編の面白さを損なっていた。漫画とは不思議なものである。
動物のお医者さん、作品そのものについては、歳をとると味わいがますタイプのものなので、今お持ちの方は「飽きたかな」と思っても売るのは待ってください。そのうち、思いもよらない場面で涙がぶわっと出るような時が来ます。
シベリアンハスキーブームの火付け役、獣医志望者激増の遠因といわれているが、ハスキーブームについてはたまたま時期が重なっただけ、獣医志望者の件については遠因であっても直接原因ではないと思う。だって、掲載誌が花とゆめだし・・・(リアルタイムで読んでましたが、クラスで私だけでした)。 連載から約20年が過ぎたが、面白さは変わらない。そして、登場人物がちゃんと歳をとるタイプの漫画です。そして髪が黒い。そういう何気ないところもよい。唯一、今読み返して違和感を覚えるのは、当時あまりの好景気のため、学生たちに就職に対する意識が低いことですね。就職しないと公言したり、あの仕事もこの仕事もイヤと選り好みしたり。ラスト、ハムテルと二階堂が 「もう数年たったら開業します」というところで終わりますが、「おーい、バブル景気の終焉はもうそこだぞー」と志村うしろうしろ!な気分になってしまいます。まあそれも、またよいのです。
それにしてもハムテルと二階堂が開業したら、医院の名前はどうなるのだろう・・・。西根二階堂?
|