ちょうど思春期の学生や、ひきこもりの子供を持つ親御さん・・・、読んでもあまり参考にはならないと思う。著者が"昔から人と同じ事をするのが嫌いな子供だった"と書いている通り、著者の考え方は良く言えば個性的、悪く言えば何かちょっと変?だから。
自分も過去に経験があるが、鬱状態になると『生きている意味が分からない』などと悩む。でも著者の場合、『何の為に生きていけばいいのかが見つからない』と悩んでいたようだ。前者と後者は、似ているようで微妙に異なる。後者の場合『見つからない、見つけたい』という、実は前向きな気持ちも含まれているからである。
普通の14歳なら、何の為に生きて行くかなんて考えないだろう。何かつまんないなぁと思いながらも、ダラダラと惰性で学校に通う。将来について悩むなんて、せいぜい高校生や大学生になってから。だが著者はわずか14歳でその壁にぶつかる。
人は、異端の者を排除しようとしたがるもので、強烈な個性を持っていた著者は、不良や大人達から目をつけられてしまった。そういう周囲のものから自分を守る為、とんがってヒステリックになってしまったのではないか。
芸人になり、その強烈な個性を武器にして戦うことの出来る場所を見つけ、ようやく著者は自分らしく生きられるようになったのだと思う。
こんな奴もいるんだなぁと、普通に小説として読んでみたら面白い作品である。
現在〈いま〉や売れっ子の人気お笑いタレント・千原ジュニア氏が常日頃から思っていたあらゆる物事を独自の目線から語られた千原ジュニアによる哲学的エッセイである。
世間では当たり前と思われている常識や日常で目や耳にする言葉、語句、昔から伝えられている風習、人と接する上でのマナーなど、様々な物事に自ら感じた疑問を投げかけるジュニア氏の考え方は、情報に踊らされず、常に自分の思考で判断される点では松本人志氏と共通している。『ウサギとカメ』の物語に対する考え方や著者自身が考えた『首の短いキリンとピンクのバナナ』の話のように目から鱗が落ちる程感心させられる内容も多数含まれている。
またジュニア氏と言えば、『すべらない話』に代表される明快な話術であるが、その話術の挿話についても興味深く、話を聞いている人が想像しやすいように意識しながら明確に伝えようとする件は島田紳助氏も同様の事を仰っていたので理解できるし、さらに話芸に長けている人の共通項として部屋がきれいである事が上げられており、普段から整理されている人は頭の中の引き出しも整理されているのでいざ話題が振られた時もすぐに対応できる事には納得できる。
他にもいじめや平等などの教育現場についてジュニア流独特の見解が述べられており、“笑いにはマイナスをプラスに変える力がある”や“常に面白い事を考える事が人の心を豊かにする”について改めて笑いとは素晴らしいものだと感心させられた。
最後に氏が述べられた“面白いことだけを考える”の言葉の含蓄には大変よかった。
千原Jr.のセンスが光る、オリジナル詩集。
シリアスで泣かせる詩かと思いきや、ちゃんとオチがついていたり、笑わせるものかと思いきや最後にほろりとさせられたり。いい意味で期待を裏切る作品がいっぱいです。
詩には家族のお話がいっぱいでてきます。読んでいると、「この人は家族を愛し、そして、愛されているんだなぁ」と暖かな気持ちにもなれます。見事なオチがついているものもありますが・・・
笑って暖かな気持ちになれるHappyな本。おすすめです。
なお、個人的には「○○じゃなくてよかったな、〜はイヤだから。」シリーズが一番笑わせてもらいました。
castyにて定期的に放送されている「千原ジュニアの大喜利塾」を書き起こしたもの。まず大喜利本としてはかなり異端な仕上がりになっている。千原ジュニアの出すお題に視聴者がリアルタイムで答え、その場で面白いものをピックアップして紹介していくという番組形態ををとっていたために、彼の好みに傾倒している節が強い。その分一般ウケを考えない、ある意味では洗練された答えが多いとも言える。彼の好きな笑い(この本では「腹たつわ〜」系の答えが多い)にピタリとハマっていれば、これほど面白い本は無いのではないだろうか。また、千原ジュニアのコメントによってボケが更に生きている場合も多く、彼の高い技術も垣間見れる一冊である。
せいじさんが面白い。 ジュニアさんのトークが続くだけではなくなった。 にけつとか他のトーク番組の話とかぶらないのはさすが。
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