訳者ビナードによって知った作品です。多くの優れた童話と同様に、ただ無心に物語に耳をかたむけていると、主人公のたましいに寄り添う心地になっていきます。訳文は、贅肉の無い、快いリズムを刻む英文です。エッチングによる挿絵が印象的で美しい。J.ロートの「聖なる酔っ払いの伝説」を読んだ時の気持ちを思い出しました。
小熊秀雄の3つの詩集が一冊になった感じなのに、とてもコンパクトです。小熊の世界が概観できるオススメの一冊です。現実に苦しんでいる人なら、どこかで共感できる言葉に出会う一冊だと思います。「闇が暗ければ、星は光るんだ、君はその星の光りを見落としてはならない」・・・ああ、そうだよな!と、元気づけてくれる、はげましてくれる詩集です。
小熊秀雄の3つの詩集が一冊になった感じなのに、とてもコンパクトです。小熊の世界が概観できるオススメの一冊です。現実に苦しんでいる人なら、どこかで共感できる言葉に出会う一冊だと思います。「闇が暗ければ、星は光るんだ、君はその星の光りを見落としてはならない」・・・ああ、そうだよな!と、元気づけてくれる、はげましてくれる詩集です。
小熊さんは戦前、戦中、戦後派の思想家たちの主張を、思想家各々の戦争体験から説き起こしている。 同じことを体験していながら、なぜこうも言っていることが違うのか?誰かが間違えていると思っていたが、その主張をしている思想家にとっては真実であり、また他の思想家にとっては嘘である。大空襲を受けた都市部の人々と疎開先の田舎で戦争を過ごした人々では戦争の印象が全く違ってくる。 その細部を押さえながら戦後の「公」と「私」の関係を追っていく。 950ページ以上の本だが、読んだらなぜここまで分厚くなってしまったのか良く分かる。これだけで戦後を旅できるからだ。 最後のあとがきで小熊さんは本書を書いた動機について一考している。 そこに単純に割り切れない感情が見え隠れしている。
1901年生まれで、39歳で結核でこの世を去った詩人の作品。北海道は旭川出身。
2006年2月某日、NHKラジオの朗読の時間に「ある手品師の話」を寝床で聞いたのが出会いである。
子どもに読んであげたい。感性の鋭い、奇をてらわない、おもしろかなしい
はなし...時代の産物ともいえる。一部作品は当局から発禁処分を受けている
(この童話ではないが)。この作者を知らなかった自分を恥じる...
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