映画の中に効果的に使われているクラシックをまとめたCD。クラシックの入門にもgoodです。何よりも良いのは、どの曲も「名演」と言われる演奏を選んで載せている点です。カラヤン、ラトル、ムーティーなどを集めたお得な一枚です。
映画館で映画を一人で見に来られている人に、見終わって映画館を出ても劇中の登場人物になりきっているバカが、たまにおられますがそれは、僕です。 この映画は見終わった後、タバコが吸いたくなります。それもちびたシケモクが意味もなく。ジョン・バリーの「MIDNIGHTCOWBOY」のテーマを聞けば、パブロフの犬のごとくたばこを吸いたくなる男はたくさんいるでしょう。 あの「傷だらけの天使」の原案になった事まちがいなしのアメリカン・ニュー・シネマ文句なしの傑作! 夢に敗れ、汚れたドブネズミの様な主人公達の結末は自業自得とはいえ、なんであんなにもせつないのでしょうか?
二人の主人公はひたすら格好悪い。ここまで格好悪くしないでもと思ってしまうくらいに惨めな二人だ。 濃密にストーリーが展開するわけではない。二人の行動も空回りするなら、ストーリーも空回りさせている。 それが言い知れぬ虚しさと悲しみを呼び起こす。
オープニングは希望に満ちた目を持つジョン・ヴォイトとジョン・バリーの明るく 少しせつないメロディの曲から始まる。私は最初この映画は男のロマンを描いた西部劇だと思っていた。 実際の内容は えらく退廃的なものだった。その中でジョン・ヴォイトとダスティン・ホフマンとの純粋な友情やほんの少しのユーモアが光る。ジョン・ヴォイトの芸術的な妄想やトラウマの表現の仕方は見るものを圧倒させ、監督ジョン・シュレンジャーの力量をうかがわせる。 挫折はどんな人にとってもドラマなんだと実感する映画だった。
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