表紙のデザイン・まえがき・あとがき だけでも購入の価値あり。
数式以外の文章を読んでも著者の高貴な品格が漂う。
生命保険会社に就職を希望する理系学生・
アクチュアリー試験受験生にとって
必読の一冊である。
著者は微分幾何学で名高い故・小畠守生の門下生で、
ただの数学科学部卒や理系他学部出身の「御用アクチュアリー」とは
数学的素養が桁違いである。
ソニープルデンシャル生命時代の著者の論文「保険数学の基礎」(1986年)を
併わせて読まれることをお勧めする。
著者らによる
マルチンゲール理論・マリアヴァン解析等に基づく
「生命保険数学」が
東京大学大学院数理科学研究科(駒場)で
開講されることを望む。
月刊誌『数学セミナー』での連載等を基に構成された、アクチュアリー資格・試験のガイドブック。内容の大部分は一次試験の数学科目(数学・生保数理・年金数理・損保数理)の解説に割かれているが、冒頭および巻末では、アクチュアリーの業務全般や資格取得後の展望にまつわる解説や座談会記事が収録されている点がこれまでにない特徴。公認会計士・税理士・社会保険労務士などの資格紹介本ではさんざん使い古されてきた構成だが、ことアクチュアリーに関しては本書が初めてではないだろうか。
また一次試験の各科目の概論も、全般的には基礎的な内容の解説に終始しているものの、アクチュアリー会の指定教科書にはない実践的な公式(生保数理の一時払・分割払の公式)や新しい図解(年金数理の財政方式)を掲載するなど、単なる入門書の域を超えた意欲的な試みを随所で見せている。もちろん本書の内容だけでは本試験の全範囲に太刀打ち出来ないものの、練習問題もそこそこ充実しており、初学者だけでなく中級者以上にとっても有用な一冊。次回以降のシリーズに期待したい。
自分では、ある程度の年金の知識はあるものと思っておりましたが、たまに社員から年金についての相談を受けると、自分の知識と社員からのQ&Aが、現実のものとして結びつかず情けない思いをしておりました。
年金アドヴァイザーの資格等も苦労して取得いたしましたが、月の数え方とか昭和と平成の変換等が効率的に出来る様になった程度で、知識と相談者のQ&Aとの距離はあまり縮まりませんでした。
そんな状況で、先週この本に出会いました。
最初から「年金おばさん」「年金おじさん」等この種の本では、あまり見られない言葉が出てきて、ちょっと他の実務書とは違うなと興味を持ちました。
本の全体を通して、見掛けも言い回しも飾り気が無く素朴で素直な手造りの感じを受けました。
この種の本は気合を入れて読み始めないと頭に入ってこないものと思って覚悟しておりましたが、読み始めるとエッセイを読むようで、身構えることなく、なんとなく読み進んでしまい、抵抗なく頭に入って来ました。
特に、Q(質問)の記述方法(文章)が独特の平易な文書で分かり易く、リアルな実感を伴って年金相談の世界に引き込まれていきました。
知識としての内容自体は、年金アドヴァイザー試験で学んだ内容と同じなのですが、知識と現実のものとの距離が縮まり、知識がすんなりと自分のものになったような気がしました。
保険の見直しを行っているとき、
ライフネット生命の出口社長が書かれたということで、
読んでみました。
「保険会社の仕組み・実情」「保険商品の成り立ち」について、
日本生命で長年働いてこられたご経験を生かし、
詳しく、そして分かりやすく書かれている。
保険業界&保険商品に対する知識を体系的に得ることができ、
さらには、「実際の保険商品の検討の場面」でも大いに役立った。
とてもおすすめ!!
出口さん、ホントいい本書いたなー。
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