茨の玉座編クライマックス。
ヴァネッサを追うアベルはそこでケンプファーと意外な再会を果し、一方エステルの危機に颯爽と現れるタキシード
仮面…じゃなくてカイン、そしてゲット−での虐殺を止めるためにメ
アリとペテロの前に立つアレク。
今まで溜めていたものを解放するような怒濤の展開が目白押しです。総合的にはテンポも良く、群像劇もそれなりに綺麗に流れており、ごちゃごちゃした印象はありません。
メトセラの少女を守ろうとするアレクは、弱い男の意地と誇りを見せるものでした。小説版RAMシリーズに登場したヴァーツラフの影響は、やはりアレクを成長させる最大の支えになったのだなと思います。こういう心の師ってものがいると、現実でも心強いよな……ペテロが涙ぐむのも解るわ〜。
個人的に、エステルとカインのギャグは好きでしたが、展開的に今後は無さそうですね。
本性を現したカイン、02を80%まで解放したアベル、それを屠った最強の破壊神クルースニク01の降臨は一体どんな結末を見せるのか!
次の巻からは原作最終巻、茨の宝冠編が開始ですが、やっぱり原作通りなのかな? 個人的には吉田氏の残した資料をもとに、オリジナルでも良いので完全完結が見たい気がします。九条氏オリジナルの一つの結末としての区切りも見たいです。
最終章(原作最終巻)茨の宝冠編スタート!
原作での茨の宝冠編は前巻でアベルが死んでから、シリアスが続いてハードなイメージがありましたが、個人的に漫画版は良い意味で裏切ってくれたと思います。
カインの無垢な残酷さは相変わらずですが、コミカルに描かれており、茨の玉座編のノリを崩さずに、すんなり受け入れられました。ケンプファーとのコント(?)も面白かったです。
アベルの危機に、地味に頑張る02がなにげに健気だった。クルースニクにも感情みたいなものを持ち始めてるのか、それとも単に自己保存を優先しただけなのか未だに謎ですが……
話が重厚なため、少し心配していた各キャラの状況や状態、アクション以外のパートもテンポ良く描かれていると思います。
前章から引き続きとはいえ、新章の出だしとしても素直に面白く、次巻が早く読みたい!と思える巻だと思います。
今巻は女性陣の出番が多かったので、話の割には見ていて華があったと思います。
ロリメ
アリさんから始まり、半裸のまま星のアザを見て自分を皮肉るメ
アリさん、病に伏せアベルを想い涙するカテリーナさま、たまに出てくるシスターロレッタ、見開きで発狂寸前でショットガンを構えるエステル、彼女の慟哭と姉との出会い。
そして何よりも、ヴァネッサがなにげに一番エロかった! あの足は、あの足は反則ですぞ九条氏! 乙女と呼ばれて顔を赤らめたときも凄く可愛かった。教授とのやりとりも不良娘とその父親みたいで面白かったです。ボーイッシュも良いけど、オマケで一回だけちゃんとした女の子の格好も見てみたい。
もちろん、男性陣も頑張っており、無力感にうち拉がれつつも、何かをやらねばと決意するアレク。教授と車……教授…ロボといい、車といい、ケンプファーよりもある意味あなたの発想のほうが恐ろしいです。トレスの活躍は次巻にお預けですけど、カテリーナを気遣うやりとりは好きです。
なんか、変なコメントもありますが、真面目に見てもストーリーは解りやすく描かれ、状況の説明なども諄くなく全体的に読みやすいです。とりあえず、演出が多少原作と異なる部分はあると思いますが、特に欠点という欠点は無いと思いますので、☆5でお願いします。